@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067028, author = {水野, 美麗 and 森, 一憲 and 中西, 郁夫 and 松本, 謙一郎 and 柴沼, 質子 and 福原, 潔 and 中西 郁夫 and 松本 謙一郎}, month = {Mar}, note = {【目的】既存のアルツハイマー病(AD)治療薬は、対症療法にすぎず、根本的治療が可能な医薬品は未だ開発されていない。ADの病理学的特徴に、アミロイドβ (Aβ)凝集時に発生する活性酸素およびその凝集体(老人斑)による神経細胞毒性があげられる。クルクミンやシリビニンをはじめとする天然抗酸化物質は、Aβ凝集阻害作用を有するが、その作用は決して強力ではない。当研究室では、天然抗酸化物質であるカテキンの立体構造を固定化した「平面型カテキン(PCat)」を開発した。立体構造を固定化することで、抗酸化活性およびAβ凝集阻害作用が増強することを明らかにした。 そこで我々は、カテキンの重合体で高い抗酸化活性を持つプロアントシアニジンに着目した。これはぶどうの種やピーナッツの皮に多く含まれ、重合度が高いほど抗酸化作用が増強することが知られている。プロアントシアニジンにPCatを導入することで、さらなる抗酸化活性とAβ凝集阻害作用の増強が期待できる。本研究では、血液脳関門の透過性を考慮して(+)-catechinの二量体であるprocyanidin B3 (Cat-Cat)をもとに、一方および両方のカテキンの立体構造を固定化した新規誘導体1 (Cat-PCat)と2 (PCat-PCat)を設計・合成し、Aβによる神経細胞毒性への予防効果について詳細な検討を行なった。 【方法・結果・考察】 *抗酸化活性の評価:活性酸素種のモデル化合物であるガルビノキシルラジカルとCat-Cat、1、2との反応をストップトフロー分光測定装置で速度論的解析を行なった。その結果、2 > 1 > Cat-Catとなり、立体構造の固定化により抗酸化活性が増大することが分かった。 *Aβによる神経細胞毒性の抑制作用:ヒト神経芽細胞であるSH-SY5Yを用いて、MTT assay法により評価した。2は、Cat-Catや1に比べて、Aβによる細胞死を強力に抑制することが明らかとなった。 これらの結果から、カテキンの立体構造を固定化することにより、抗酸化活性のみならず神経細胞毒性の抑制効果も増大することが分かった。我々は、これらの化合物が示す神経細胞毒性作用がAβ凝集阻害作用によるものか明らかにするために、Thioflavin T assayを用いて検討を行なった。, 日本農芸化学会2018年度大会}, title = {アミロイドβによる神経細胞毒性を抑制するプロアントシアニジン誘導体の開発}, year = {2018} }