@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067018, author = {小藤, 昌志 and 小藤 昌志}, month = {Nov}, note = {頭頸部領域の非扁平上皮がんは稀な疾患ですが、X線治療に抵抗性である事が知られています。そのため手術が困難な場合、他に根治的な治療法が存在しません。重粒子線治療はX線治療抵抗性の腫瘍にも効果が期待できるため、この疾患群に対して根治的治療法の一つとなる可能性があります。2015年国内の重粒子線治療施設(4施設)で頭頸部がんに対する後ろ向き観察研究を行いました1)。国内で治療された頭頸部腫瘍のうち9割以上がこの非扁平上皮癌であり、下記の様にX線治療の報告と比較して優れた治療成績が明らかとなりました。この治療成績が評価され、頭頸部悪性腫瘍(口腔・咽喉頭の扁平上皮がんを除く)に対する重粒子線治療は2018年4月から保険収載されています。 \n1.頭頸部がんに対する重粒子線治療の多施設後ろ向き観察研究の結果 代表的な疾患である粘膜悪性黒色腫と腺様嚢胞癌の治療成績を示します。 1)粘膜悪性黒色腫:稀な疾患ですが、全ての頭頸部がんのなかで最も予後が不良な疾患です。手術症例では5年全生存率で25-45%、X線治療では5年全生存率は10%台と報告されています。重粒子線治療の多施設研究では260例の解析で5年全生存率は45%でした。手術が困難な症例が多いにも関わらず手術と同等の成績である事が明らかとなりました2)。頭頸部がんでは重粒子線治療が最も期待される疾患と思われます。 2)腺様嚢胞癌:289例の登録がありました。手術が難しいT4症例が全体の69%を占めましたが、5年全生存率は74%でした3)。X線治療成績は少数例の解析で24-57%との報告がありますが、重粒子線治療の有用性が示唆される結果でした。 \n2. 保険適用後の状況 稀な疾患が対象のため、絶対数は多くありませんが国内の重粒子線治療施設で行っている全例登録データでは、保険適用後の頭頸部がんの治療患者数は直近の先進医療での患者数と比較して約2倍となっています(2018年1-3月25例[先進医療]、2018年4-6月51例[保険診療])。, 重粒子線がん治療成果報告会2018}, title = {頭頸部がんに対する重粒子線治療}, year = {2018} }