@misc{oai:repo.qst.go.jp:00067014, author = {小此木, 範之 and 小此木 範之}, month = {Nov}, note = {婦人科腫瘍についてはこれまで8つの臨床試験が行われてきました。2016年4月以降、粒子線治療の統一治療方針に基づき、(1)腫瘍径が6 cmを超える子宮頸部扁平上皮癌、(2)II期以上の子宮頸部腺癌、(3)切除非適応の子宮体癌、(4)婦人科領域(外陰・腟・子宮)の悪性黒色腫が、先進医療として重粒子線治療の適用となっています。 \n(1)子宮頸部扁平上皮癌に対する重粒子線治療 子宮頸部扁平上皮癌に対する標準的治療は、X線による体外照射と、腔内照射の併用ですが、腫瘍径が大きくなるに従い局所制御率が低下することが分かっています。重粒子線治療では6 cmを超える巨大腫瘍においても、5年局所制御率70%と良好な成績を示しています。 (2)子宮頸部腺癌に対する重粒子線治療 子宮頸部腺癌は、子宮頸部扁平上皮癌に比べて、治療成績が不良であることが知られています。シスプラチン併用重粒子線治療の成績として、2年局所制御率71%、2年全生存率88%と、標準的治療を凌駕する成績が示されました。 (3)子宮体癌に対する重粒子線治療 子宮体癌については手術が標準的治療です。手術が出来ない子宮体癌に対して重粒子線治療が適用されており、5年局所制御率86%、5年全生存率68%と、良好な成績が得られています。 (4)婦人科領域(外陰・腟・子宮)の悪性黒色腫 婦人科領域の悪性黒色腫は、難治・稀少癌の代表格であり、標準的治療は手術であるものの骨盤内臓全摘術が基本であり、術後の生活の質の低下が懸念されます。重粒子線治療では、3年局所制御率50%、3年全生存率53%と、手術と遜色のない成績が示され、重篤な合併症も認められていません。 \n乳癌に対する重粒子線治療ついては、1期の早期乳癌を対象としており、重粒子線治療が手術に変わる選択肢になるかについて、2つの臨床試験を継続中です。 \n(1)60歳以上の早期乳癌に対する重粒子線治療 対象は、60歳以上、浸潤性乳管癌(通常型)、Luminal A、大きさ2 cm以内・単発病巣、臨床病期がI期(T1N0M0)I期の症例です。安全性が確認された60 Gy (RBE)/4回/1週での治療を行っています。重粒子線治療後は乳癌診療ガイドラインに基づき、ホルモン療法を行います。 (2)早期乳癌に対する重粒子線治療 2017年10月からは、適応を拡大した新たな臨床試験を開始しています。対象は20歳以上、浸潤性乳管癌あるいは非浸潤性乳管癌、ホルモン受容体発現の制限はなく、大きさ2 cm以内・単発病巣、臨床病期がI期(T1N0M0)I期の症例です。(前述の臨床試験に該当する場合は、前者での治験となります)。本試験についても、乳癌診療ガイドラインに基づき、重粒子線治療後に、補助療法(乳房に対する放射線治療や補助療法)を行います。, 重粒子線がん治療成果報告会2018}, title = {婦人科(子宮・乳腺)がんに対する重粒子線治療}, year = {2018} }