@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066967, author = {鈴木, 雅雄 and 鈴木, 雅雄 and 鈴木 雅雄}, month = {Nov}, note = {マイクロビーム放射線細胞照射装置を利用した生物効果研究から以下の結果を得た。 【結果1】X線、重イオンマイクロビームを一部の細胞のみに限定的(細胞核または細胞質への照射は区別していない)に照射を行った場合、ヒト正常細胞の細胞致死効果に対するバイスタンダー効果は、比較的LETの低いX線では誘導されなかった。また、逆にLETの高いイオンビームでも誘導されなかった。 【結果2】重イオンマイクロビームのエネルギー付与トラック構造のシミュレーションの結果から、トラック中心からLETに依存して二次的な放射線の発生が増加し、イオンのトラックとそれに付随した二次放射線が細胞核と細胞質に照射されていることが判った。 【結果3】10µm x 10µmに絞ったX線マイクロビームを細胞核のみに照射した場合、【結果1】で観察されなかったバイスタンダー効果が観察された。 【結果4】1500µm x 700µmのX線ブロードビームを作成し細胞核と細胞質を同時に照射した場合、細胞核限定的照射の生存率に比べて有意に高くなることが判った。 以上より、『細胞質に比較的低LETの電磁波放射線のエネルギー付与が起こった場合、細胞核に生じた放射線損傷を軽減する(放射線適応応答)。』という仮説を立てた。この仮説を検証するために、高エネルギー加速器研究機構放射光科学研究施設にある放射光X線マイクロビーム照射装置を駆使して、最初に細胞質にX線を10R照射し、3時間炭酸ガスインキュベーター内に保持した後細胞核のみにX線を10R照射した場合の細胞致死効果を細胞質への照射が無い場合と比較した。得られた結果は、細胞核のみに照射した時の生存率が79%であったのに対して予め細胞質にX線を照射した場合は96%に上昇し、掲げた仮説を支持する結果を得た。, 日本放射線影響学会第61回大会}, title = {細胞核への放射光X線限定的照射による細胞致死効果に対する予めの細胞質へのX線照射による適応応答誘導}, year = {2018} }