@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066856, author = {古澤, 佳也 and 網野, 真理 and 吉岡, 公一郎 and 伊苅, 裕二 and 鎌田, 正 and 古澤 佳也 and 網野 真理 and 吉岡 公一郎 and 鎌田 正}, month = {Jul}, note = {虚血性心疾患や心筋症の死因に致死性心室性不整脈がある。不整脈治療のひとつに高周波カテー テルアブレーションがあるが、心外膜病変に対する根治治療は困難である。我々はアブレーション治療における高周波通電の代替え治療としてHIMAC炭素線の適用を検討し、熱的焼灼に伴う組織瘢痕からの伝導ブロックではなく、アブレーションより寧ろコネキシン43(Cx43)ギャップジャンクション蛋白の誘導を介した興奮伝導の改善により心室頻拍や心室細動(VT・VF)の誘発性を減少させ得ることを見出した。冠状動脈内マイクロスフェアー注入による非貫壁性の心筋梗塞ウサギに対して、炭素線SOBPビームを左室の一部に照射すると、照射二週間後に於けるVT・VF 誘発率は4/5例から1/5例に減少した(Cardiovasc Res 72: 412-421, 2006)。Cx43 mRNA(PCR)やCx43 蛋白(免疫染色・Western) の有意な増加は照射一年後まで継続し、Cx43発現は非照射野を含む心臓全体に及んだ(Am J Phys Heart 298: 1014-1021, 2010)。イヌを用いた貫壁性の心筋梗塞モデルにおいては、傍虚血領域における Cx43 の発現亢進と心室遅延電位の改善による易不整脈性の低下が認められた。一年の経過観察では晩期放射性心筋障害を疑わせる心電図・心臓超音波検査所見は認められなかった(Pacing Clin Electrophysiol 40: 379-391, 2017)。臨床応用の前段階として、肺がん等で胸部縦隔領域への被ばくを避け得ない炭素線治療患者9例について、電気生理学的検討(加算平均心電図、高分解能ホルター心電図、心臓超音波検査)を治療前後で施行し、癌死と心イベントのフォローアップを5年間行った。2/9例に認められた非持続性VT・心室期外収縮は2例ともに減少し、3/9例に認められた発作性心房細動・上室期外収縮例は2例で改善・1例は不変であった。遅延電位ならびに自律神経憎悪例はみとめられなかった(Ann Noninvasive Electrocardiol, 23; e12468, 2018)。これらの成果から不整脈に対する炭素線の臨床応用を目指したい。, 第56回生物部会学術大会・第47回放射線による制癌シンポジウム}, title = {炭素ビームによる新規不整脈治療法の開発}, year = {2018} }