@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066786, author = {長谷, 純宏 and 長谷 純宏}, month = {Jan}, note = {イオンビームによって生じる突然変異の分子レベルでの特徴に関して、照射時の水分量や活性などの細胞の状態による違いについてはほとんど知見がない。ここでは、シロイヌナズナの乾燥種子及び幼苗を材料とし、同じ致死効果を与える線量として、生存曲線の肩に相当する線量の50%及び75%の線量で炭素イオンビームを照射し、自殖次世代の植物体が保持する突然変異の特徴を全ゲノム解析によって比較した。乾燥種子への125Gy及び175Gy照射、播種後7日目の幼苗への20Gy及び30Gy照射の計4試験区について各6個体、計24個体の全ゲノムシークエンスを実施した。ホモ及びヘテロ変異の両方を合わせた突然変異率の平均値は、乾燥種子照射では2.7及び3.3 ×10-7 / bp、幼苗照射では2.0及び1.7×10-7 / bpであり、乾燥種子照射の方が突然変異率が1.4~1.9倍高かった。突然変異の種類別に見ると、塩基置換の頻度は両者で大きな違いは無かったが、欠失/挿入変異の頻度は乾燥種子照射の方が約3倍高く、この違いが乾燥種子の突然変異率が高い主な要因と考えられた。乾燥種子照射では、全変異に占める欠失/挿入変異の割合が高いことから、遺伝子機能に影響すると考えられる変異の割合が高いと考えられた。また、変異部位の配列の特徴として、1塩基の欠失/挿入変異は連続配列で多く生じる一方、2塩基以上の欠失/挿入変異では反復配列またはマイクロホモロジーを伴う割合が高かった。興味深いことに、50塩基以上の欠失変異では、再結合部位にマイクロホモロジーを伴う割合が低く、欠失の長さによって修復の様相が異なる可能性も示唆された。これらの結果は、細胞の状態によって変異率及び変異の種類が異なることを示すものであり、また、乾燥種子照射の方が幼苗への照射に比べて遺伝子の機能喪失変異を起こす効率が高いことが示唆された。, 理研シンポジウム「イオンビーム品種改良プラットフォームの形成」}, title = {炭素イオン照射したシロイヌナズナの乾燥種子と幼苗に生じた突然変異の比較}, year = {2018} }