@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066608, author = {大野, 豊 and 大野 豊}, month = {Jan}, note = {量子科学技術研究開発機構(量研またはQST)高崎量子応用研究所は、イオン照射研究施設(TIARA)、ガンマ線照射施設及び電子線照射施設を擁し、身近な暮らしといのちに役立つ研究開発を行っている。TIARA(Takasaki Ion accelerators for Advanced Radiation Application)はバイオ技術及び材料科学の研究開発用に特化した加速器施設で、AVFサイクロトロンと3基の静電加速器(3MVタンデム、3MVシングルエンド及び400kVイオン注入装置)を擁している。イオンビーム育種ではサイクロトロンで加速されたHeからArまでの核種を利用しているが、植物の場合、Cイオンが最も実績があり良好な結果を得ている。鉛直ビームラインの末端に設置された試料搬送機と試料ストッカーからなる深度制御種子照射装置を用いて試料の照射を実施している(Fig。 1)。イオンビームを大気中に取り出して照射するので、生きたままの生物試料の照射が可能であり、また、ビームが垂直に落ちてくるので、培地等を含む試料でも水平に保ったまま照射できるのが特徴である。大気中に取出された直径10 mmのイオンビームは、1 Hz× 50 Hzで走査され、70 mm×70 mmの範囲を照射し、中心部の50 mm×50 mmの範囲ではほぼ均一となる。 60 mm×60 mm 程度までの大きさの試料3個を粘着テープなどで固定した長さ320 mm×幅60 mmのプラスチック製パレットを試料ストッカーにセットし、搬送機で照射野内に移動させて照射を行う。 1試料当りの照射時間は20~60秒程度で、試料ストッカーには20枚の試料パレットを収容できるので、最大60個の試料を連続して照射することが可能である。  高崎量子応用研究所では、1998年に世界で初めてイオンビームによるキクの有用品種の創出に成功して以来これまでに40近くの実用品種の開発に成功している。SIPでは鹿児島県と共同で、冬期の低温条件で安定して開花する新しい輪ギク品種を育成開発に成功した。  イオンビームは、大きなDNA欠失や染色体レベルの変異を誘発しやすい傾向にあることがわかっているが、ゲノム全体でどの程度の変異が誘発されるのかは十分明らかになっていない。また、照射試料の状態やタイミングにより、変異の数やスペクトルが変わるのではないかと考えている。SIPでは、炭素イオンビームを照射して得られたイネ変異体DNAのゲノム解析を実施し、イオンビームで誘発された変異の数や特徴をゲノムレベルで俯瞰することを試みている。, 理研シンポジウム「イオンビーム品種改良プラットフォームの形成」}, title = {加速器施設・生物照射装置とイオンビーム変異誘発研究}, year = {2018} }