@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066584, author = {宮川, 尚久 and 宮川 尚久}, month = {Jun}, note = {我々は質感視知覚、特に表面光沢知覚の神経回路基盤を解明することを目指し、物体視経路の一部である上側頭溝部位をターゲットとして、大脳皮質への実験的なアプローチが比較的容易な霊長類モデルであるマーモセットを用いた研究を行っている。 これまで、光沢選択的な神経細胞集団が上側頭溝の底部腹側領域(FSTv) に存在すること(Miyakawa et al, 2017)、また、この領域へ投射するMT crescent (MTc)領野における神経細胞の光沢応答はFSTvと比較して低次元画像特徴量の成分を多く含むこと(Miyakawa et al, SfN 2016)を見出した。前回の班会議において、MTc→FSTv経路の入力を光遺伝学的に抑制した結果、FSTvの光沢選択性の減弱は限定的で、MTc以外の入力がFSTv神経細胞の光沢表象に必要であることを報告した。 今回、このFSTv神経細胞の光沢表象に必要となるMTc以外の入力源を探るべく、FSTv光沢選択性部位に逆行性トレーサーを注入した例(n=3)、及びMTc光沢応答性部位に順行性トレーサーを注入した例(n=1)における神経投射を詳しく調べた。その結果FSTvへの入力は、MTc周囲以外の低次領野からは少なく、高次腹側視覚領域や前頭葉からのフィードバック型と思われるものが多く存在することを見出した。さらにMTcの光沢応答部位は、FSTv以外の高次腹側視覚領域にも強い順行性神経投射を送っていることが明らかとなった。 腹側視覚経路では、視覚情報が低次より高次に伝達されるに伴い、非線形的な処理を行う神経細胞の割合が多くなることが知られており、回帰的な結合を持つ神経回路モデルなどが提唱されている(Brincat and Connor, 2006)。我々の結果は、光沢視覚情報が腹側視覚経路内でフィードバックを含む回帰的な回路で形成されている可能性を示唆している。, ■集会名:第4回 多元質感知 領域班会議}, title = {マーモセット大脳視覚皮質における光沢情報の処理過程}, year = {2017} }