@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066500, author = {小林, 泰彦 and 小林 泰彦}, month = {Oct}, note = {生物組織中の特定の組織、器官、細胞を狙って体外からマイクロビームを照射し、局部的に殺滅あるいは不活性化するラジオマイクロサージャリ技術は、特定の組織や器官を外科的に摘出する代わりに局部照射によって生体に引き起こされる影響を解析する生体機能解析法として利用できる。その歴史は意外に古く、20世紀初頭まで遡る。マイクロビームを用いた細胞局部照射は、最初は細胞構造の一部を放射線で局部的に破壊してその機能を調べる実験法として考案され、その後、細胞内でもっとも放射線感受性が高い部位を特定するための手段として、さらには生物の発生・分化過程の解析にも利用されるようになった。  発がんなどの放射線影響は、照射による初期損傷だけではなく、細胞レベル及び個体レベルでの様々な生体応答過程を経て発現するため、高線量・高線量率の被曝で得られた知見から低線量かつ低線量率の放射線による長期的な影響を推定することは容易ではない。放射線の作用すなわち物理的エネルギー付与が確率的かつ離散的な現象であることも、実験による解析を困難にしている。このような困難を克服するための有効な手段のひとつが、時間的・空間的に制御されたマイクロビームによる選択的な細胞照準照射実験および素線量影響解析である。マイクロビームを用いることによって、従来のランダムな照射方法で余儀なくされていた「平均値としての照射効果」の解析から脱却し、個々の細胞に対する真の放射線生物学的効果を追求することが可能となる、さらに、バイスタンダー効果として観察される細胞間シグナル伝達から細胞集団・組織・個体レベルに至る放射線生体応答の機序の解明が期待される。  本講演では、マイクロビームによる局部照射実験について国内外での様々な試みの歴史を紹介したい。, 日本放射線影響学会第60回大会}, title = {マイクロビームを用いた国内外の生物学研究の歩み}, year = {2017} }