@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066452, author = {鬼澤, 美智 and 芳賀芳範 and 田中成典 and 鯉渕, 誠也 and 横谷, 明徳 and 鬼澤 美智 and 鯉渕 誠也 and 横谷 明徳}, month = {Sep}, note = {生体中のゲノムDNAに取り込まれたハロゲン原子は、大きな放射線増感効果をもたらすことが知られている。我々は、放射線増感効果をもつ5-ブロモウラシル(BrU)がラジカル生成を抑制するという報告から、臭素原子がラジカルや2次電子を捕集する“分子アンテナ”として機能し、その結果として脱ブロモ化や鎖切断が速やかに生じることが放射線増感効果に寄与しているのではないかと予測している。 本研究の目的は、ハロゲン化ピリミジン、特にブロモデオキシウリジンによる放射線増感のメカニズムを電子物性の観点から解明することである。この課題に取り組むために、我々は極低温下でのBrU単結晶の熱容量を測定し、その比熱が非ハロゲン化ピリミジンであるチミン(T)よりも明らかに高いことを見出した。極低温下における物質の比熱は電子に由来するため、電子の移動しやすさに関わる微視的状態数は極低温下での比熱から求めることができ、今回の測定結果はBrUの微視的状態数がTよりも大きいことを示している。また、BrUを取り込ませたプラスミドDNAを調製し、二本鎖切断(DSB)の定量化を試みた。結果として、ハロゲン化プラスミドにおけるDSBは正常なプラスミドと比較して約25%増加した。これらの結果は、BrU周辺に放射線によって電子が生成されると、その電子がピリミジン環上を移動し、結果的に脱ブロムや鎖切断を誘発する緩和経路を辿るという予想を裏付けるものである。, 若手放射線生物学研究会専門研究会}, title = {5-ブロモウラシルを含むDNAの放射線増感の電子物性の研究}, year = {2017} }