@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066425, author = {工藤, 健一 and 花房, 直志 and 小野, 俊朗 and 工藤 健一}, month = {Sep}, note = {1.はじめに 放射線防護剤は歴史的にアミフォスチンなどのチオール剤を中心に進められ、DNAなどを活性酸素から守ることによって放射線から細胞を防護すると考えられてきた。しかしチオール剤は重篤な副作用があるほか、投与ルートが限られる問題がある。近年、チモール、メントールなどモノテルペン類の抗酸化活性について多くの報告が出されている。これらは植物精油の成分であり、毒性が低く、食品・化粧品などに広く使用されている。我々はモノテルペン処理したマウスリンパ球にX線照射し、モノテルペンの放射線防護作用について検討を行った。 \n2.材料と手法 ・マウスリンパ球への放射線防護効果の解析 1×106cells/mLに調製したマウスリンパ腫EL-4に、チモール・リナロール・メントールのモノテルペン類をそれぞれ100-1000μMの濃度になるよう加え、5% CO2、37℃で1時間培養した後、X線(125kV, 15mA, 0.9Gy/min, Al 0.5mm+Cu 0.2mm)を5Gy照射した。照射後、同条件で24時間培養した後、各群の細胞生存率を求めた。 \n・DNA鎖切断抑制効果の検討 モノテルペン処理したpUC19プラスミドDNA溶液にX線10Gyを照射し、アガロースゲル電気泳動を行って各モノテルペンのDNA鎖切断抑制効果を検討した。また、照射後のプラスミドDNAに対しFapy-DNA glycosylaseによる酵素処理を行い、酸化プリンを検出してモノテルペンの塩基酸化抑制効果を検討した。 \n3.結果と考察 実験に使用した3種類のモノテルペンのうち、リナロールはマウスリンパ腫EL-4に対し顕著な放射線防護活性を示した (Fig. 1)。また、DNA鎖切断抑制効果および塩基酸化抑制効果の解析の結果、モノテルペンはそれぞれ鎖切断と塩基酸化を抑制し、特にリナロールで顕著な効果が見られた。このようなリナロールによる放射線防護作用はリナロールの膜透過性とフリーラジカル捕捉活性による寄与が大きいと考えられ、我々はさらに解析を進めている。, 第61回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会}, title = {モノテルペン処理に見るマウスリンパ球の放射線抵抗性}, year = {2017} }