@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066107, author = {宇野, 雅貴 and 金崎, 真聡 and 福田, 祐仁 and 山内, 知也 and 小田, 啓二 and 福田 祐仁}, month = {Sep}, note = {レーザー駆動イオン加速実験では、同時発生するX線や電子線に感度を持たず、イオンのみをエッチピットとして選択的に検出可能な固体飛跡検出器CR-39をスタックにした検出器が用いられてきた。しかしながら、数十MeV級、かつ、白色のエネルギースペクトルを有するレーザー加速陽子線のエネルギースペクトル計測には、CR-39の各層に適切な減速材を挿入する必要があるが、これまで検討されていなかった。そこで、本研究ではスタックにしたCR-39の各層に形成されたエッチピットの個数から、レーザー加速陽子線の正確なエネルギースペクトルを取得することを目的とし、モンテカルロ粒子輸送コードPHITS(Particle and Heavy Ion Transport code System)を用いて、スタックの設計を行った。  実際のレーザー駆動イオン加速実験では陽子線の検出閾値が20 MeVであるHARZLAS (TD-1)を用いている。公称厚さは0.9 mmであり、9.63 MeV以上の陽子線は貫通する。即ち、1枚目だけではなく2枚目のCR-39にもエッチピットを形成し、1つの陽子線が複数の層にエッチピットを形成してしまう。これを防ぐために、検出閾値である20 MeVの陽子線がCR-39を貫通し、減速材内で停止するようにしなければならない。そこで減速材に、入手・加工が容易で、かつ、比較的密度が大きいPTFE(polytetrafluoroethylene)を採用し、適切な厚みを計算したところ1.8 mmであった。そこで、厚さ0.9 mmのCR-39と、厚さ1.8 mmのPTFEを1つの組み合わせとして、スタックにすれば、各層のCR-39に形成されたエッチピット数を計測することで、エネルギースペクトルを求めることが可能になった。 設計したスタック検出器の性能を確かめるためにレーザー駆動イオン加速実験において、将来的に発生するとされる数百MeV級の陽子線のエネルギースペクトルの再構成を試みた。Fig.1に示すモデルエネルギースペクトルをスタックに入射させた。その結果、各層のCR-39の表面を通過する陽子線の中から0~20 MeVのフルエンスをFig. 1に重ねてプロットすると、入射したエネルギースペクトルに近い形が得られている。即ち、本研究で設計したスタックは、入射されたエネルギースペクトルをおおよそ再構成することが可能であることが分かった。, 第77回応用物理学会秋季学術講演会}, title = {固体飛跡検出器を用いたレーザー加速陽子線のエネルギースペクトル計測体系の設計}, year = {2016} }