@misc{oai:repo.qst.go.jp:00066106, author = {亀田, 結貴 and 金崎, 真聡 and 福田, 祐仁 and 神野, 智史 and 小田, 啓二 and 山内, 知也 and 福田 祐仁}, month = {Sep}, note = {ポリアリルジグリコールカーボネート(PADC)は極めて高い感度と優れた電荷分解能をもつ固体飛跡検出器で、中性子線量計や宇宙放射線計測など様々な分野で応用されている。一方で、その動作原理である潜在飛跡形成機構には未解明な部分が多く残されている。潜在飛跡はプロトン及び重イオンの照射によりPADC内部にイオンの軌跡に沿って生じる永久的な損傷であり、しばしばイオントラックとよばれる。イオン照射前後の赤外吸収スペクトルを比較するとヒドロキシル基の吸収ピークが増加しており、過去の研究では切断された分子鎖の端点に新たに生成されたヒドロキシル基だけでなく、そのほとんどが大気中からトラックの内表面に吸着した水に由来することが示唆されている。本研究では、エッチピット生成感度に強く寄与すると考えられているトラック近傍のヒドロキシル基について深さ方向の一様性を調べ、エッチピット生成感度の深さ依存性を明らかにすることを目的として実験を行った。  フクビ化学工業製のBARYOTRAK、HARZLAS(TD-1)及びHARZLAS(TNF-1)に対して赤外分光法を適用し、PADC中のヒドロキシル基は試料表面に多く存在しているのではなく、深さ方向に一様に存在していることを確認した。Fig. 1に示すように3種類全てのPADCについて、試料厚さが変わってもヒドロキシル基の個数密度は一定であることが確認できた。  次に、エッチング処理によって生じるエッチピット生成感度の深さ依存性に着目し、あらかじめエッチング処理を施し、厚さの異なる試料に対してイオン照射を行った。3種類PADC全てに対して、元の試料厚さが0.9 mmのものを準備し、エッチングによって、両面合わせて10 µm(片面5 µm)刻みで薄くした試料を作成した。実験は東京大学大学院原子力専攻のHIT内タンデトロンにて0.73 MeV/nのO4+イオンを照射した。フルエンスは105 ions/cm3 以下になるように調整した。解析は、試料のエッチング処理と顕微鏡観察を繰り返す多段階エッチング法を用い、エッチピットの生成感度と、試料厚さについての評価を行った。照射した試料に対して30分間のエッチング処理を行った際のエッチピット画像をFig. 2に示す。エッチピット径を計測したところ、試料ごとに厚さによって大きな変化は見られなかった。講演では、エッチピット成長曲線など、より詳細な結果について言及する。, 第77回応用物理学会秋季学術講演会}, title = {PADC検出器に対するエッチピット生成感度の深さ依存性}, year = {2016} }