@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065602, author = {松山, 嗣史 and 吉井, 裕 and 柳原, 孝太 and 伊豆本, 幸恵 and 今関, 等 and 濱野, 毅 and 栗原, 治 and 酒井, 一夫 and 酒井, 康弘 and al., et and 松山 嗣史 and 吉井 裕 and 柳原 孝太 and 伊豆本 幸恵 and 今関 等 and 濱野 毅 and 栗原 治 and 酒井 一夫}, month = {Mar}, note = {原子力発電所における過酷事故により多量の放射性核種が環境中に放出されるという事態となった場合、当該発電所近傍は比重の高いアクチニド核種によって汚染される可能性がある。このようなアクチニド核種を含む雨水を迅速に分析する手法として、全反射蛍光X 線分析法の適用を検討し、ウランを含む雨水試料を用いて同手法の性 能を評価したので報告する。 キーワード:蛍光X 線分析、アクチニド、汚染水 \n1. 緒言 炉心融解を伴う過酷な原子力発電所事故が発生し、その結果、大量の放射性核種が環境中に放出される事態となった場合、当該発電所近傍は比重の高いアクチニド核種によって汚染される可能性がある。こうした環境中におけるアクチニド核種を高感度で測定するためには、煩雑で時間を要する化学分析を従来必要としてきたが、現場で迅速かつ簡便に行えるスクリーニング測定法として、蛍光X 線分析 (XRF : X-ray fluorescence analysis) 法の適用を検討している。XRF は前処理なしに測定可能で、実測定時間も数分程度である。さらに、従来のエネルギー分散型のXRF 法よりもアクチニド核種の蛍光X 線エネルギー領域に高い感度を有する全反射蛍光X 線分析(TXRF:Total reflection X-ray fluorescence analysis)法を用いることにより、現場で迅速かつ簡便に定量分析することが可能となる。 本実験では事故によりウラン (U)に汚染された雨水を模して模擬U 汚染雨水を作成し、迅速分析法の開発を行ったので報告する。 \n2.実験 発表者の所属する研究所敷地内で採集した雨水(土の上のたまり水)にU 希釈系列と内標準元素イットリウム (Y)標準液を一定の割合で混合し、模擬汚染水を作成した。作成した試料中のU 濃度は100, 50, 25, 12.5, 6.25, 0 ppmであり、Y 濃度 はすべて10 ppmである。模擬汚染水をそれぞれ石英ガラス基板に10 μL 滴下し、60℃のホットスターラーで乾燥させたものを可搬型TXRF 装置200TX (アワーズテック社)で1 分間測定した。 \n3.結果・考察 今回測定された代表的なスペクトルを示す (Fig.1)。TXRF法では、測定ごとのばらつきが大きいため内標準法を用いて分析することが一般的である。そこで、Y Kα線のNet 信号強度でスペクトル全体を規格化して解析を行った。観測されたU Lα線とY Kα線の相対信号強度とU の濃度には良好な直線性が得られた (Fig.2)。一般に、バックグランド信号強度のばらつきの三倍に相当する信号を与える濃度として定義される検出限界値は、本実験では1.53 ppmであった。これはチェルノブイリ原子力発電所において建屋内で見つかった汚染水中のU 濃度6 ppm [1]を下回っており、これを 十分に検出できるものである。本研究において、U に汚染された雨水の迅速分析法が確立されたので、様々な不純物を含む水試料によりさらに本法の実用性を検討する。 \n4.参考文献 [1] Environmental Consequences of the Chernobyl Accident and their Remediation: Twenty Years of Experience, IAEA, (2006), 日本原子力学会2015年春の大会}, title = {全反射蛍光X 線分析によるウラン汚染水の迅速分析}, year = {2015} }