@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065600, author = {福田, 美保 and 山崎, 慎之介 and 青野, 辰雄 and 吉田, 聡 and 長沼, 翔 and 久保, 篤史 and 嶋田, 啓資 and 高澤, 伸江 and 保坂, 拓志 and 佐藤, 憲一郎 and 山口, 征矢 and 伊藤, 友加里 and 石丸, 隆 and 神田, 穣太 and 福田 美保 and 山崎 慎之介 and 青野 辰雄 and 吉田 聡}, month = {Mar}, note = {1. はじめに  2011年3月に発生した福島第一原子力発電所 (福島第一原発) 事故から約4年が経過した。2015年1月現在、福島第一原発から半径 20 km圏内における海水中の137Cs濃度は、事故前の数〜10倍程度まで指数関数的に減少している。一方、海底堆積物は10倍以上の濃度まで減少しているものの、変動幅が海水に比べて大きく、海底への堆積過程やその後の挙動についての知見がまだ不足している。海底への堆積過程は、海底地形や河川を通じた陸起源物質の流入、植物や動物プランクトンを介した沈降粒子の寄与など多くの要因に影響を受ける。本研究では、2013年から2014年の福島沿岸域における海底堆積物の放射性セシウムインベントリーとその経時変化から変動要因や挙動を明らかにすることを目的とした。 \n2. 試料採取および方法 試料は、東京海洋大学 練習船「海鷹丸」(UM13-05:2013年5月、UM14-04:2014年5月) および「神鷹丸」(SY13-10:2013年10月) の3航海にて福島第一原発から半径30 km圏内 にてマルチプルコアラーを用いて採取した堆積物を用いた (図1) 。試料は厚さ 1 cmごとに分割し、乾燥したのちにゲルマニウム半導体検出器を用いてセシウムなどの放射性核種の測定を行い、セシウム濃度は試料採取日に補正を行った。 \n3. 結果および考察 堆積物から検出された人工放射性核種は、134Csと137Csであった。堆積物上層 (0-3 cm) 中の137Cs濃度 (Bq/kg-dry) は、8.2から159の範囲であった。堆積物上層での137Csインベントリー (Bq/m2) は276から4229の範囲で、水深50-100 mの測点で2014年にかけて減少していた一方で、水深100 m 以上の測点では増加していた。北緯37度10分から北緯37度35分、東経141度00分から東経141度20分 (図1の太線で囲まれた部分) における137Csの合計量をこれまで報告されている値を加えて見積もった結果、1.4から2.5 TBqであり、2014年にかけて減少していた。4つの水深範囲 (水深0-20 m、20-50 m、50-100 m、100 m以上) ごとの137Csの合計量は、水深100 m 以上で全体の40-70 %と最も高い割合を占めていたが、2014年5月に2013年5月の約半分の値であった。2013年5月と10 月について堆積物下層まで (0-10 cm) の137Csの合計量を試算した結果、それぞれ6.7、6.9 TBqであった。水深100 m 以上の測点の137Csの合計量は全体の70 %以上を占めており、増加傾向にあった。福島県北部沖の海底地形は、水深50-110 mに海底斜面、水深110 m 以上に陸棚外縁平坦面が分布している。以上の結果から、海洋底へと到達したセシウムを含む粒子は、水深 100 m以上の海域により多く蓄積し、その後間隙水や生物擾乱などの作用で堆積物の深部へと輸送されていることが推察される。 発表では、粒度組成や強熱減量、海水の結果などを合わせて議論を行う。, 日本海洋学会2015年度春季大会}, title = {福島沿岸域における堆積物中の放射性セシウム蓄積量の経時変化とその要因}, year = {2015} }