{"created":"2023-05-15T14:47:50.299314+00:00","id":65586,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"86fb3fd3-0755-4f76-8644-0dd375b5b9fe"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"65586","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"65586"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00065586","sets":["10:29"]},"author_link":["645848","645840","645853","645845","645851","645854","645855","645842","645850","645841","645852","645857","645849","645856","645844","645846","645843","645847"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2015-03-09","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"1. はじめに\n 2011年3月に発生した福島第一原子力発電所 (福島第一原発) 事故から約4年が経過し、環境中へと放出された放射性物質は、海水を通じて海底堆積物にも移行した。2015年1月現在、福島第一原発から半径20 km圏内における堆積物中の137 Cs濃度は、事故前の10倍以上の濃度まで減少しているが、変動幅が大きい (東京電力, 2015)。東京電力や原子力規制庁などのモニタリングでは、堆積物表層部 (深さ 0-3 cm) の放射性セシウム濃度の測定を行っている。しかし宮城、福島および茨城県沖の水深 100 m以浅における堆積物 ( 0-10 cm) 中の放射性セシウムは、堆積物表層部に40 %以下しか蓄積していないことが報告されている (Otosaka and Kato, 2014)。放射性セシウム濃度は、粒径が小さいほど高い傾向にある (He and Walling, 1996など)。従って、様々な大きさの粒子から構成される沿岸堆積物中の放射性セシウムの濃度や存在量の水平分布や鉛直分布の比較を行うためには、粒径の違いを考慮に入れる必要がある。そこで本研究では、堆積物中の粒径別の放射性セシウム濃度や存在量から、分布要因と挙動を明らかにすることを目的とした。\n\\n2. 試料採取および測定法 \n試料は、東京海洋大学 練習船「海鷹丸」(UM14-04:2014年5月) 航海で福島第一原発から半径30 km圏内と小名浜沖 (水深 60-190 m) にてマルチプルコアラーを用いて採取した堆積物を用いた。試料は、厚さ 1 cmごとに分割し、乾燥したのちに篩を用いて、礫 (2 mm 以上)、極粗粒砂から粗粒砂 (1 mm から2 mm)、微粒から粗粒砂 (0.063 mm から1 mm)、シルト以下 (0.063 mm以下) に分けた。それらの粒径ごとにゲルマニウム半導体検出器を用いてセシウムなどの放射性核種の測定を行い、セシウム濃度は試料採取日に補正を行った。\n\\n3. 結果および考察 \n 採取した堆積物から検出された人工放射性核種は、134Csと137Csであった。堆積物表層部 (0-5 cm) の礫以上の粒子の割合は0から23 %、極粗粒砂から粗粒砂の割合は0から39 %、粗粒砂から微粒砂は38から98 %、シルト以下は0から46 %であった。堆積物表層部の粗粒砂から微粒砂の137Cs濃度 (Bq kg-1-dry) は8.5から609、シルトの137Cs濃度は18から1487で、多くの層準でシルトの137Cs濃度の方が粗粒砂から微粒砂よりも高かった。福島第一原発から半径30 km圏内の測点における粗粒砂から微粒砂の137Cs 存在量 (Bq m-2) は971から29273で、水深 100 -150 m で最も多かった。一方、シルトの137Cs 存在量は1387から31321で水深 50 m以浅で多く、水深と共に減少していた。小名浜沖の測点における粗粒砂から微粒砂の137Cs 存在量は3368から32855、シルトは3082から31556で、いずれも137Cs 存在量が水深 50 m以浅で最も多く、水深が深くなるにつれて減少する傾向にあった。ユーストローム図によると、粗粒砂から微粒砂の移動する初動速度は他の大きさの粒子よりも小さい (Hjulström, 1939)。福島県北部沖の海底地形は、水深50-110 mに海底斜面、水深110 m以深に陸棚外縁平坦面が分布している。小名浜を含めた福島県南部沖では、水深50 m以浅に急な斜面、水深50-110 mに緩やかな斜面、水深110-140 mに平坦面が分布している (Mogi and Iwabuchi, 1961)。このことから、粗粒砂から微粒砂の137Cs 存在量と水深との関係が海域ごとに異なる理由は、海底地形の違いや底層流の強弱による再移動の寄与が他の大きさの粒子よりも大きいためであることが考えられる。一方、シルトは粗粒砂から微粒砂に比べて初動速度が大きく、再移動の寄与が相対的に小さいために、137Cs 存在量と水深との間に一定の関係があることが推測される。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"第16回 「環境放射能」研究会","subitem_description_type":"Other"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"metadata only 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