@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065440, author = {福田, 美保 and 青野, 辰雄 and 吉田, 聡 and 長沼, 翔 and 久保, 篤史 and 嶋田, 啓資 and 高澤, 伸江 and 保坂, 拓志 and 佐藤, 憲一郎 and 山口, 征矢 and 伊藤, 友加里 and 石丸, 隆 and 神田, 穣太 and 山崎, 慎之介 and 福田 美保 and 青野 辰雄 and 吉田 聡 and 山崎 慎之介}, month = {Mar}, note = {1. はじめに  2011 年 3 月11 日の東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故に伴い環境へ放出された放射性物質は、間接流入や直接流入を通じて、沿岸から外洋へ広範囲に拡散した。原発事故から 3 年が経過し、海水中の放射性Cs濃度は福島第一原発近傍の一部の海域を除いて、事故前のレベルまで減少しつつある。一方で、海底堆積物の放射性核種の濃度減少は海水に比べて緩やかであるため、海洋生物への長期的な影響が懸念されている。そこで本研究では福島沖の堆積物中の放射性Cs濃度の変動やその要因を明らかにすることを目的とした。 \n2. 試料採取および方法 試料は、東京海洋大学練習船「海鷹丸」(UM13-05、2013年 5月)および「神鷹丸」(SY13-10、2013年 10月)で行われた調査航海で、福島第一原発から5 kmから20 km圏内にてマルチプルコアラーで採取された3測点の海底堆積物 (測点NP2; 37°25’N、141°00’E、水深 30 m、測点AN6;37°33’N、141°07’E、水深 30 m、測点M01;37°33’N、141°20’E、水深 60 m) を用いた。試料は船上で厚さ1 cmごとに分割し、研究室で乾燥後に1 mm以下の粒子についてゲルマニウム半導体検出器を用いて134Csおよび137Cs等の放射性核種濃度を測定し、Cs濃度は試料採取日に補正した。また強熱減量試験を行い、有機物含有量の測定を行った。また海水についてもAMP法を用いて放射性Csの分析を行った。 \n3. 結果および考察  検出された人工放射性核種は放射性Csだけであった。堆積物中の134Cs濃度範囲(Bq/kg-dry)は、5月の測点NP2で17から28、測点AN6で8.2から53、測点M01で4.2から11、10月の測点NP2で6.1から54であった。全ての測点において堆積物の表層から深さ3 cmにかけて134Cs濃度は減少する傾向にあったが、濃度極大層は、5月の測点NP2と測点M01で表層付近、測点AN6と10月の測点NP2で深さ4 cmから5 cmであり、採泥点の位置や観測時期に応じて異なっていた (図1)。測点NP2について比較を行ったところ、10月の134Cs濃度は、表層を除いて5月の結果よりも低く、10月の134Csインベントリー (Bq/m2) は5月の結果に比べて約50 %の値に減少していた。測点NP2の海水中のインベントリーは5月に367、10月に1271と10月の方が5月の約4倍も高い値であった。また堆積物中の134Cs濃度と強熱減量には正の相関も認められ、有機物含有量が相対的に多い層で、134Cs濃度が高い傾向にあった。  以上の結果から、堆積物中の放射性Csの濃度極大層が表層だけでなく、さらに深い層にも存在する理由は、河川からの流入量の急増や堆積後の巻き上げに伴う再堆積などが起こったためであると考えられる。, 日本海洋学会2014年度春季大会}, title = {福島沿岸域における海底堆積物中の 放射性セシウム濃度分布とその要因}, year = {2014} }