@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065253, author = {佐賀, 恒夫 and 佐賀 恒夫}, month = {Nov}, note = {がん組織においては、腫瘍の増大に血管新生・酸素供給が追いつかず、腫瘍組織内にいわゆる低酸素領域が出現する。腫瘍組織内の低酸素領域の存在は、放射線治療や抗がん剤に対する抵抗性の大きな原因となることは古くから知られていたが、近年、がん細胞が低酸素状態に適応する過程で、様々な遺伝子発現が誘導され、それによってがん細胞が低酸素環境に適応するのみならず、その悪性度を増すことが明らかとなった。腫瘍内の低酸素領域はがんの難治性に関連する重要な微小環境と考えられ、治療方針を決定する際に、がん組織における低酸素の状態を知ることは、ますますその重要性を増しており、腫瘍内の低酸素領域を非侵襲的に定量評価できる低酸素PETイメージングへの期待は大きい。 これまで、腫瘍内低酸素領域を定量・可視化するPETプローブとして、F-18で標識したニトロイミダゾール誘導体(FMISO/FAZA)と陽電子を放出する銅の放射性同位体(Cu-60, Cu-62など)で標識したCu-ATSMの二種類が開発・応用され、それぞれ、その腫瘍集積性が腫瘍組織の低酸素状態を反映すること、プローブが多く集積する腫瘍では治療に対する反応性や予後が不良であることが報告されてきた。これらの結果に基づいて、低酸素PETを放射線治療計画に反映させ、がん組織内の低酸素領域に対して、より高い線量を照射することで腫瘍制御率を向上させようとする画像誘導放射線治療が期待されている。また、臨床研究と並行して、低酸素PETプローブが集積するする腫瘍内領域の生物学的特性に関する研究が進められ、腫瘍内低酸素領域とがん幹細胞との関係を含め、いくつかの知見が得られつつある。本邦においては、文部科学省委託費研究「分子イメージング研究戦略推進プログラム」(平成22年度〜26年度)の中の「難治がん研究」において、低酸素PET臨床研究およびがんの難治性に関する基礎研究が進められている。  本シンポジウムでは、低酸素PETイメージング臨床研究におけるこれまでの成果、低酸素PETプローブが高集積を示す腫瘍内低酸素領域の生物学的意義の解明に向けた基礎研究、腫瘍内低酸素領域を標的とする内用療法の可能性に関する研究などについて解説する。, 第53回日本核医学会学術総会}, title = {低酸素イメージング}, year = {2013} }