@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065189, author = {今岡, 達彦 and 西村, まゆみ and 臺野, 和広 and 細木, 彩夏 and 高畠, 賢 and ショウラー, 恵 and 飯塚, 大輔 and 島田, 義也 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 臺野 和広 and 細木 彩夏 and 高畠 賢 and ショウラー 恵 and 飯塚 大輔 and 島田 義也}, month = {Oct}, note = {低線量率放射線の発がん作用は、同じ集積線量の高線量率放射線と比較すると小さいことが経験的に知られている。LNT理論に基づくリスク評価では、原爆被爆者調査から得られた高線量率放射線リスクを、線量・線量率効果係数で除することでこれを補正する。これは、高線量率放射線が誘発する突然変異(主に大きな欠失)の頻度は線量の線形二次式で表現される一方、低線量率の場合はDNA修復の時間が確保されているために二次成分が消失し、これがそのまま発がんの頻度に反映すると考えるためである。しかし生物学的に想定される線量率効果のメカニズムは、それだけではない。  LNT理論によれば、放射線誘発腫瘍には放射線が作った発がん性変異があると予想できる。我々は高線量率放射線によって誘発したラット乳がんにゲノムDNAの欠失が高頻度に見られることを発見している。LNT理論が予想する通り、線量率が低い場合も同様のDNA欠失が見られるかどうかは、検証される必要がある。また、放射線が発がんのプロモーション過程を促進するという説がある。我々は、高線量率放射線を照射した脂肪組織内では、その中に移植された乳がん細胞が腫瘍を形成しやすくなることを見いだしているが、このような効果はプロモーション過程の促進であると考えられる。これがどのような線量率効果を有するかはよくわかっていないが、線量率効果の議論に影響を及ぼす可能性がある。 このほかにも、発がんの標的細胞とされる組織幹細胞、前駆細胞の動態も、線量率効果に寄与する可能性が指摘されている。また、発がんの標的細胞は1種類とは限らず、異なる標的細胞では線量率効果も異なる可能性がある。これらの可能性を検証するために進行中の研究についても紹介したい。, 日本放射線影響学会第56回大会}, title = {低線量率被ばくと高線量率被ばくが引き起こす生物影響に対する分子・細胞生物学的アプローチ:個体における放射線発がんメカニズム研究からのアプローチ}, year = {2013} }