@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065110, author = {山下, 慶 and 松本, 孔貴 and 李, 惠子 and 金子, 由美子 and 月本, 光俊 and 松本, 英樹 and 小島, 周二 and 古澤, 佳也 and 山下 慶 and 松本 孔貴 and 李 惠子 and 金子 由美子 and 松本 英樹 and 古澤 佳也}, month = {Aug}, note = {放射線を含む外的ストレスが細胞に作用すると、様々な生理活性物質が細胞外に放出・産生され、細胞間情報伝達物質として重要な役割を担う。近年、ATPや一酸化窒素(NO)が特に低線量の放射線照射によって細胞外に放出され、細胞間情報伝達物質としてDNA損傷や細胞致死、細胞の運動性などの様々な生物影響に関与する事が明らかにされつつある。また、ATPやNO、酸化ストレスにより産生されるADPR等により活性化されるTRPV1チャネルは、Ca2+流入を細胞内シグナルとして効率的に伝えることで細胞の運動性に関与しているという報告もある。そこで本研究では、我々の先行研究で得られているX線(0.5 Gy)照射時に見られた細胞遊走・浸潤能亢進に対する生理活性物質(ATPとNO)の関与ならびにTRPV1チャネルの活性化の関与を明らかにし、それらを薬剤修飾することで低線量放射線照射後の遊走・浸潤能の亢進阻害の可能性について検討することを目的とした。 本研究には先行研究と同様のマウス悪性黒色腫由来B16/BL6細胞を用い、照射前に培地内に薬剤を添加し、X線(0.5 Gy)を照射した。遊走・浸潤能の評価には、改変Boyden chamber法を用いた。 低線量X線照射後の細胞外ATP環境および細胞外NO環境の修飾が細胞の遊走・浸潤能に与える影響を検討した結果、X線照射単独群と比較して、X線照射後ATPおよびNOリッチな環境下では僅かに亢進傾向が見られ、X線照射後ATP枯渇環境下では僅かに抑制傾向が見られた。それに対しX線照射後NO枯渇環境下では遊走・浸潤能共に有意な亢進阻害が見られた。 また低線量X線照射後のTRPV1チャネルの修飾が細胞の遊走・浸潤能に与える影響を検討した結果、X線照射単独群と比較して、X線照射後のTRPV1チャネルが活性化した条件では、あまり変化が見られなかったが、X線照射後のTRPV1チャネルが不活化した条件では、遊走・浸潤能共に有意な亢進阻害が見られた。 以上の結果から、B16/BL6における低線量X線照射後の遊走・浸潤能の亢進は、NOの枯渇またはTRPV1チャネルの不活化により阻害できる可能性を示唆した。, 文部科学省復興対策特別人材育成事業「被ばくの瞬間から生涯を見渡す放射線 生物・医学の学際教育」主催 若手放射線生物学研究会企画平成25年度京都大学原子炉実験所専門研究会共催集中講義}, title = {低線量放射線照射後の細胞間情報伝達物質と転移能の関係}, year = {2013} }