@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065109, author = {松本, 孔貴 and 山下, 慶 and 李, 惠子 and 金子, 由美子 and 鵜澤, 玲子 and 平山, 亮一 and 増永, 慎一郎 and 白井, 敏之 and 古澤, 佳也 and 松本 孔貴 and 山下 慶 and 李 惠子 and 金子 由美子 and 鵜澤 玲子 and 平山 亮一 and 白井 敏之 and 古澤 佳也}, month = {Aug}, note = {【はじめに】日本における死亡要因の第1位を占めるがんに対する放射線治療のニーズは、高齢社会に突入した日本において日々高まっている。癌の中には低酸素環境が存在し、放射線に対する抵抗性や治療後の再発に関与することが知られる。近年、低酸素環境ががん細胞の血管新生や運動性浸潤能などに大きな影響を及ぼす事が明らかにされ、低酸素環境は放射線抵抗性以外に放射線治療後の転移能亢進因子として重要であることが示唆されるが、低酸素環境に置かれた細胞の放射線照射後の転移能変化についての報告は極めて少ない。本研究では、低酸素環境下培養後の細胞の転移能変化、及びその状況下でのX線及び炭素線照射が転移能に与える影響を明らかにすることを目的とする。【材料・方法】高転移能を有するマウス骨肉腫細胞LM8を用い、嫌気培養用アネロパック・ケンキを用いて1 %酸素分圧下での継続的な低酸素処理を行った。酸素分圧の測定にはOxygen Monitor(OXY-1/1S、株式会社ジコー)を用いた。低酸素処理時間は、1〜48時間の間で変化させた。細胞照射は炭素線の6 cm拡大ブラッグピーク中心部(290 MeV/u、LET≒50 keV/µm)で,基準放射線としてX線(200 kVp, 20 mA)を用いた。転移能は遊走能及び浸潤能変化をBoyden chamber assay及びMatrigel invasion assayで調べ、細胞致死はコロニー形成法よる生存率から評価した。得られた細胞生存率曲線のD10値から酸素増感比(OER)を求めると、X線照射では1時間低酸素処理によるOERの有意な上昇は見られず、1時間で1.5、3時間で1.9、6〜24時間で約2.5程度の一定値を示した。一方、炭素線照射後のOERは各条件においてX線より有意に小さい値を示した。常酸素化に比べ1%酸素分圧処理群では、処理時間に依存した遊走能の上昇が確認された。低酸素処理後の細胞にX線及び炭素線を照射し、遊走能及び浸潤能の線量依存性を調べ、遊走能が80%に減少する線量D80でOERを求めたところ、X線では1.2〜2.0の値を示したのに対し、炭素線では1.1〜1.6と有意に低い値を示した。【考察・結論】今回の結果から、慢性的な低酸素環境が細胞の転移能を亢進させ、その状態の細胞に放射線を照射した場合、転移能の抑制効果は常酸素化での照射に比べ顕著に減少する事が明らかとなった。さらに、連続的な低酸素環境により亢進した転移能に対する抑制効果においても、炭素線はX線より顕著に小さなOERを示し、炭素線の有用性が示唆された。今後は、どのようなメカニズムを介して低酸素処理が転移能を亢進しするかを明らかにして、転移抑制の観点から低酸素環境を標的とした放射線治療の提案を行いたい。, 文部科学省復興対策特別人材育成事業「被ばくの瞬間から生涯を見渡す放射線 生物・医学の学際教育」主催、若手放射線生物学研究会企画京都大学原子炉実 験所専門研究会 共催 集中講義}, title = {低酸素環境下のがん細胞の転移能とそれに対する放射線の影響}, year = {2013} }