@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065068, author = {山下, 慶 and 松本, 孔貴 and 月本, 光俊 and 李, 惠子 and 金子, 由美子 and 松本, 英樹 and 小島, 周二 and 古澤, 佳也 and 山下 慶 and 松本 孔貴 and 李 惠子 and 金子 由美子 and 松本 英樹 and 古澤 佳也}, month = {Jul}, note = {はじめに:近年、粒子線がん治療やIMRTなどの高精度放射線がん治療の普及により、放射線がん治療の局所制御は目覚ましい向上を見せている。しかし、がん患者の予後に密接に関わる遠隔転移に関して、その制御が十分であるとは言い難く、転移抑制を目的とした更なる基礎研究と治療法の探求が必須である。放射線を含む外的ストレスが細胞に作用すると、様々な生理活性物質が細胞外に放出・産生され、細胞間情報伝達物質として重要な役割を担う。近年、ATPや一酸化窒素(NO)が特に低線量の放射線照射によって細胞外に放出・産生され、DNA損傷や細胞致死、細胞の運動性などの様々な生物影響に関与する事が明らかにされつつある。また、TRPチャネルは様々な生理活性物質により活性化されるカチオンチャネルであり、膨大な機能的多様性を有する。なかでもTRPV1やTRPM2は、ATPやNO、酸化ストレスにより産生されるADPR等により活性化され、Ca2+流入を細胞内シグナルとして効率的に伝えることで細胞の運動性に関与しているという報告もある。本研究では、我々の先行研究で得られているX線の低線量(0.5 Gy程度)照射時に見られた細胞遊走ならびに浸潤能の亢進に対するATPの放出、NOの産生及びTRPチャネルの活性化の関与を明らかにし、それらを修飾することで低線量放射線照射後の転移能亢進阻害の可能性について調べる事を目的とした。材料・方法: 細胞は高転移能を有するマウス悪性黒色腫由来B16/BL6細胞を用い、10% FBSと抗生物質を含有したE-MEMで培養した。照射にはX線(200 kV, 20 mA)を用い、細胞外ATP環境修飾薬剤として、ATP分解酵素ApyraseとATP分解酵素阻害薬ARL67156を用いた。NO環境修飾薬剤として、NO発生剤ニトロールとNO捕捉剤Carboxy-PTIOを用い、TRPチャネルの修飾薬剤として、TRPV1チャネル作動薬CapsaicinとTRPV1チャネル拮抗薬Capsazepineを用いた。放射線及び薬剤処理後の細胞の遊走能及び浸潤能の評価には、改変Boyden Chamber Assayを用いた。結果:低線量X線照射後の細胞内外ATP環境の修飾が細胞の遊走能に与える影響を調べた結果、ATPリッチな環境下では僅かに遊走能の亢進傾向が観察された。また、低線量X線照射後Capsaicin処理によりTRPV1チャネルを活性化することで、細胞の遊走能が亢進されると共に、転移の初期過程に重要なEMT(上皮間葉転換)が促進される可能性が示唆された(図2)。本学会では、ATP、NO、TRPチャネルに対する修飾薬剤を処理した細胞に低線量X線を照射した場合の細胞遊走能および浸潤能の変化、EMTの有無について、より詳細なデータを報告する。, 第42回放射線治療による制癌シンポジウム&第51回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会}, title = {低線量放射線照射後の細胞間情報伝達物質と転移能の関係}, year = {2013} }