@misc{oai:repo.qst.go.jp:00065066, author = {松本, 孔貴 and 山下, 慶 and 李, 惠子 and 金子, 由美子 and 鵜澤, 玲子 and 平山, 亮一 and 増永, 慎一郎 and 安藤, 興一 and 白井, 敏之 and 古澤, 佳也 and 松本 孔貴 and 山下 慶 and 李 惠子 and 金子 由美子 and 鵜澤 玲子 and 平山 亮一 and 白井 敏之 and 古澤 佳也}, month = {Jul}, note = {はじめに:日本における死亡要因の第1位を占めるがんに対する放射線治療のニーズは、高齢社会に突入した日本において日々高まっている。癌の中には低酸素環境が存在し、この領域への放射線による細胞致死効果は低減することが知られる。さらに、近年低酸素環境ががん細胞の血管新生や運動性などの転移に関わる因子に大きな影響を及ぼす事が明らかにされてきており、低酸素細胞は放射線抵抗性因子以外に放射線治療後の転移能亢進因子として重要であることが示唆されるが、低酸素環境に置かれた細胞の放射線照射後の転移能変化についての報告は極めて少ない。本研究では、低酸素環境に置かれることで細胞の転移能がどう変化するのか、また、それに対するX線及び炭素線の影響を調べる事を目的とする。材料・方法:【細胞】高転移能を有する事が知られるマウス骨肉腫由来LM8細胞を用いた。【低酸素処理】嫌気培養用アネロパック・ケンキ(三菱ガス化学株式会社)を用いパウチしたナイロンパック内で培養容器内のガス置換を行った。パック内の酸素分圧をOxygen Monitor(OXY-1/1S、株式会社ジコー)にて測定し、酸素分圧が1 %になった時点でアネロパックとサンプル間を仕切ることで、1 %酸素分圧下での継続的な低酸素処理を行った。低酸素処理時間は、1〜48時間で変化させ急性低酸素と慢性低酸素環境を作成し、さらに低酸素環境と有酸素環境を交互に繰り返し、間欠的低酸素環境による処理も行った。【照射】290 MeV/uで加速した炭素線の6 cm拡大ブラッグピーク中心部(Dose-averaged LET≒50 keV/µm相当)で照射を行い,基準放射線としてX線(TITAN-320型、200 kVp, 20 mA)を用いた。【End points】細胞致死はコロニー形成法で調べ、転移能評価の指標として、遊走能変化をBoyden chamber法で調べた。結果 :細胞致死:1%酸素分圧下で培養した細胞にX線または炭素線を照射して細胞生存率を求めた。X線照射後のD10値から酸素増感比(OER)を求めると、低酸素処理時間が1時間では有意な上昇は見られず、3時間で1.5、6時間で2.3まで上昇し、それ以降は24時間まで一定の値を示した。一方、炭素線照射後のOERは3〜24時間低酸素処理群の間で有意な差は見られなかった。遊走能変化:1%酸素分圧下で時間を変えて培養した細胞の遊走能は、常酸素化で培養した細胞に比べ0.5-9時間処理では有意な亢進は見られず、12及び24時間処理で有意に亢進した。有意に遊走能が亢進した12時間低酸素処理後の細胞を用いて、低酸素処理細胞の遊走能に対するX線及び炭素線の影響を調べ、常酸素化における変化と比較した。その結果、低酸素処理細胞は常酸素細胞に比べ遊走能が高く、遊走能が50%に減少する線量でOERを求めたところ、X線では2.0、炭素線では1.5であった。さらに、間欠的低酸素処理後、慢性的な低酸素処理群に比べ放射線抵抗性及び遊走能が有意に亢進した。考察・結論:今回の結果から、慢性的な低酸素環境が細胞の遊走能を亢進し、間欠的な低酸素処理はさらに遊走能を亢進する事が明らかとなった。今後は、どのようなメカニズムを介して低酸素処理が転移能を亢進しするかを明らかにして、転移抑制の観点から低酸素環境を標的とした放射線治療の提案を行いたい。, 第42回放射線治療による制癌シンポジウム&第51回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会}, title = {低酸素環境下のがん細胞の転移能とそれに対する放射線の影響}, year = {2013} }