{"created":"2023-05-15T14:47:22.077458+00:00","id":64951,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"4184e613-9b6b-4bf4-a91e-bd5ec7c30878"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"64951","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"64951"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00064951","sets":["10:29"]},"author_link":["639979","639976","639973","639972","639977","639985","639986","639981","639984","639983","639978","639988","639987","639980","639982","639974","639975"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2013-03-28","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"本研究は、蛍光X線分析法(XRF)による創傷部アクチニド汚染迅速評価法の開発を最終目標としている。本検討においては、非放射性の鉛を用いて実験系と評価手法の確立をおこなった。測定では、創傷部鉛汚染モデルを構築し、これをハンドヘルド型XRF装置で測定することによって、診断による被ばく量と鉛の検出下限の関係を得た。\nキーワード: 蛍光X線分析, 創傷部鉛汚染, 検出下限\n\\n1.緒言\n東京電力福島第一原子力発電所事故からの復旧・復興作業において、溶融したウランやプルトニウムを含む燃料物質による汚染を伴う事故が起こる可能性がある。しかし、体表面(とくに創傷部)がこれらの物質によって汚染された時に、現場で迅速に評価する手段は限られている。たとえば、ウランやプルトニウムから放出されるα線の飛程は短く、αサーベイメーター(傷モニタ)による検査では損傷部の体液などにより遮蔽され測定が難しい。そこで、我々は蛍光X線分析(XRF)によって創傷部のウランやプルトニウムを含む重金属を検出する方法について検討している。本検討では、実験系と評価手法の確立のため、創傷部鉛汚染モデルを構築し、これをXRF測定することで、XRFによる創傷部鉛汚染の評価を人体へ適用した場合の被ばく量と検出下限の関係について新しい知見を得ることができた。\n2.実験\nレジン(エポキシ樹脂)で鉛白塗料(白色油絵具、鉛を60%含有する)を固化した傷モデルファントム(0, 2, 5, 10, 15, 20 ppm)と、アクリルケース内にマウス血液(非凝固処理済)を封入した血液ファントム(厚さ0.5, 1.0, 1.5, 2.0 mm)を作成した。傷モデルファントム単独では乾燥性傷モデル、その上に血液ファントムを乗せると流血性傷モデルとなる。これをハンドヘルド型XRF分析器Niton XL3t-950S(Rigaku)で分析(5, 10, 15, 20秒)した。本装置を人体に向けて適用すると仮定した場合の皮膚等価線量は16.5mSv/5sec以下である(Nitonマニュアルより)。\n3.結果・考察\n測定されたスペクトルにはPb L, L線が観測された。その信号強度は鉛濃度と測定時間にそれぞれ比例した。一般に、検出下限(minimum detection limit: MDL)は、濃度0 ppmの試料のスペクトルにおける該当エネルギー領域の信号強度(バックグラウンド信号)の標準偏差の三倍の信号強度を与える濃度として評価される。理論的考察よりMDLは線量の平方根に反比例すると考えられる。乾燥性傷モデルにおいて、その係数を実験結果から求め、皮膚等価線量とMDLの関係を示したのが図1である。図1に示されたように、ある程度精度を犠牲にすれば、診断による被ばく量を低減できる。Nitonには管電流をユーザーが設定できるモードが存在しないが、仮に管電流を下げることができたとすると、皮膚等価線量1 mSvで約4 ppmの鉛を検出できることになる。これは約6×1015個の鉛原子を検出していることに相当する。単純比較はできないが、同じ個数のPu-239が検出できたとすると、その放射能は約5 kBqとなる。流血性傷モデルにおける信号強度は、血液の厚さが増すごとに指数関数的に低下した。この関係を用いて、血液厚さと信号強度から創傷部鉛汚染を評価する方法を構築した。\n4.結語\nXRFによって創傷部汚染を評価するための実験系を確立した。ただし、今回用いた傷モデルファントムは深さ方向について実際の傷口を再現できておらず、我々は現在新しい傷モデルファントムについて検討を進めている。これにより、MDLはさらに低減できると期待できる。そのうえで、この方法で創傷部アクチニド汚染の評価を行うための基礎的検討を今後進める予定である。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"日本原子力学会2013年春の年会","subitem_description_type":"Other"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"metadata only 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