@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064843, author = {山本, 篤 and 塚本, 智史 and その他 and 山本 篤 and 塚本 智史}, month = {Nov}, note = {高齢女性における不妊症の原因の一つに卵の“老化”があり、近年一般メディアで特集が組まれるなど、大衆にも周知され始めた。卵の老化には、21トリソミーに代表されるような染色体レベルでの変性劣化とともに、細胞質レベルでの老化(細胞質の品質低下)がある。マウスでも加齢に伴い受精率は低下するが、ヒトのように出産までの年数が数十年と長い種では、卵細胞質の品質管理が厳密に行われていることが想定され、高齢女性においてはその能力の低下や破綻によって、老廃物の蓄積が亢進している事は想像に難くない。 一般的に、体細胞ではリソソームを介したオートファジー等の分解機構が生体の恒常性維持に主要な役割を果たす。この機構は、酵母からヒトに至るまで種を超えて保存されており、マウスやヒトの卵細胞中でも品質維持に関わっている可能性が高い。実際にマウス卵ではオートファジー・リソソーム経路が胚発生早期に必須である事が報告されている。しかし、受精から着床するまでの過程におけるリソソームの形態や活性ついては未だ不明な点が多い。 そこで我々はマウス受精卵を用いてリソソームについて解析を行った。免疫染色の結果から、リソソームは受精卵に豊富に存在するものの、時期特異的にサイズ変化がある事が分かった。また、western blot法によって、リソソーム内の主要な分解酵素であるカテプシンの活性が胚盤胞期に大きく変化する事を明らかにした。さらに、カテプシン活性を薬剤で阻害すると、ヒトの加齢卵に出現するリポフスチン様の構造体が蓄積しているのが電子顕微鏡画像で確認された。 以上の結果より、マウス受精卵ではリソソーム活性が発生段階特異的に厳密に制御されている可能性が示唆された。また、リソソーム活性と卵細胞質の品質管理との関連が指摘された。今後はリソソーム活性を指標にした卵細胞の品質評価やリソソーム活性の制御による卵の品質向上について検討する予定である。, 第57回日本生殖医学会学術講演会・総会}, title = {マウス着床前胚におけるリソソーム活性の変化と卵の品質管理に関する研究}, year = {2012} }