@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064828, author = {川田, 哲也 and 劉, 翠華 and 古澤, 佳也 and ジョージ, ケリー and クシノッタ, フランク and その他 and 川田 哲也 and 劉 翠華 and 古澤 佳也 and ジョージ ケリー and クシノッタ フランク}, month = {Jun}, note = {はじめに:非対数増殖期の正常線維芽細胞では、X線照射後に非対数増殖期で修復時間を与えた場合は、すぐにトリプシン処理した場合と比較して有意に生存率が上昇する事が知られている。この現象をPLDRといい、X線では、PLDRがあることが知られている。我々は、正常線維芽細胞を用いて、X線におけるPLDRのメカニズムの一つとして、非対数増殖期で修復させた場合には、照射後すぐにトリプシン処理した場合よりも、誤った修復が有意に低下する事を報告した。しかも、修復は、G0 G1期の間に終了する事を示し、NHEJによる修復はcell cycle dependant であり、それがPLDRのメカニズムの一つである事を報告した。一方で、高LET放射線では、これまでの報告から、PLDRが見られないとされている。我々はX線における染色体損傷と、粒子線による染色体損傷を比較する事により重粒子線照射によるPLDRの有無、および、意義について検討を行った。 材料・方法:実験には人線維芽細胞有来のAG1522細胞を用いてX線(6Gy)、490MeV/uSilicon,500MeV/u Fe ion,200MeV/u Fe ions (各2Gy)で照射した。照射はいずれも非対数増殖の状態を行い、照射後12時間37℃で修復後にplatingした細胞と照射直後にplatingした細胞の生存率を求めた。同時に非対数増殖期で修復させた場合の染色体断片の残数を計時的にfusion PCC法ギムザ染色法により解析した。染色体修復における誤修復を評価するために染色体1番および3番のプローブを用いてFISH法で解析した。 結果:細胞生存率の結果からは、X線では大きなPLDRが見られた。粒子線の中ではSiでは有意なPLDRが見られたが、FeではPLDRは有意なPLDRは見られなかった。Fusion PCCとGiemsa染色による修復のkineticsは、いずれの放射線においても非対数増殖期で修復させた場合とすぐにplatingした場合では修復に有意な差は見られなかった。この結果はいずれの状況でもNHEJによる修復効率には違いがない事が示唆される。一方 FISH法を用いて解析からは、X線、Siでは非対数増殖期で修復させた場合はすぐにplatingした場合よりも誤修復が有意に減少した。一方で、高LETのFeではいずれの場合でも染色体の誤修復は同程度でみられ、非対数増殖期における修復による染色体の誤修復の減少を見られなかった。本結果から、PLDRに関わる修復はNHEJが基本となるが、低LET放射線ではNHEJの修復の正確性は細胞周期依存性であること、高LETではNHEJの正確性は細胞周期依存性であることが示唆された。 [1] C. Liu et al. Radia Res.,174(2010) 566-573, 第50回日本放射線腫瘍学会生物部会学術大会}, title = {X線および高LET粒子線によるPLDRのメカニズムに関する染色体解析からの検討}, year = {2012} }