@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064822, author = {平山, 亮一 and 伊藤, 敦 and 安藤, 興一 and 古澤, 佳也 and 平山 亮一 and 伊藤 敦 and 古澤 佳也}, month = {Sep}, note = {酸素効果に関する研究の歴史は非常に古く、放射線治療の際には低酸素による放射線抵抗性因子が重要な克服課題となっている。研究領域は化学、生物学および腫瘍学までの非常に多岐にわたる領域で研究が進められてきている。酸素効果の生物学的効果としては、一般的に細胞の生存率が用いられ、酸素増感比(OER)が低酸素による放射線抵抗性の指標となる。X線やγ線などの光子放射線ではOERは2.5〜3となり、低酸素に対する抵抗性が一番現われる放射線である。この抵抗性のメカニズムは、酸素が存在する場合は還元性ラジカルが酸素と反応することにより酸化性のラジカルに変化し、OHラジカルやH2O2等の酸化作用が中和されることなく細胞標的分子へ障害を与える。さらに、細胞内グルタチオンによる障害部における化学修復を、酸素はそれよりも早く損傷を固定するため生物効果に違いが生じる。上述のように酸素効果のメカニズムは化学的因子のみによって説明されてきたが、近年、DNA損傷修復欠損細胞では必ずしもOERが2.5〜3にならない場合があり、DNA損傷修復と言った生物学的因子も酸素効果に関連していることが報告されている(大腸菌でも報告がある)。 本シンポジウムでは、酸素効果のメカニズムにおける生物学的因子の関与をDNA二本鎖切断(DNA-DSB)を指標に検証してきたので報告をする。具体的には化学的因子のみが反映されるDNA-DSBの初期生成量を大気下と低酸素下で比較した。続いて、DNA-DSBを細胞内で修復させ、修復後の残存DNA-DSBを定量し比較した。それのLET-OER曲線を細胞生存率によって求めたLET-OER曲線と比較し、酸素効果における化学的因子と生物学的因子の関与を明らかにした。さらに高LET領域における酸素効果減少のメカニズムについて、ラジカル産物で8-OHdGを指標に検討した。ここでは高LET領域でのフリーラジカルの減少と酸素効果の減少の関連性についても報告する。, 日本放射線影響学会第55回大会}, title = {酸素効果のメカニズムにおける化学的因子と生物学的因子}, year = {2012} }