@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064707, author = {石井, 洋子 and 中島, 徹夫 and 根井, 充 and 石井 洋子 and 中島 徹夫 and 根井 充}, month = {Sep}, note = {[目的]放射線照射による胸腺リンパ腫発生過程には、放射線が当った細胞における標的効果として、がん関連遺伝子の変異の蓄積が関与する。他方、放射線が引き起す体内微小環境変化によって誘発される非標的効果による過程も証明されている。我々はすでに胸腺摘出後1.8Gy4回分割照射されたB6マウスあるいは0-1Gy照射されたB6-SCIDマウス(DNA-PKcs変異マウス)に移植された非照射野生型胸腺において、幹細胞供給の枯渇に起因する遺伝子変異がひきおこす非標的効果による胸腺リンパ腫発生を実証した。本年は、胸腺リンパ腫を多発するAtm欠損及びp53欠損B6マウスにおける、放射線の非標的効果による胸腺リンパ腫発生について報告する。[方法]マウスの胸腺を外科的に除去し、0-1Gyのγ線照射直後に非照射B6-GFPマウスの新生児胸腺を皮下に移植した。1年間飼育観察し、発生したリンパ腫の由来をGFP蛍光およびGFP遺伝子の有無から調べて、ドナー胸腺細胞由来のリンパ腫発生、すなわち非標的効果があるかを検討した。また、胸腺移植直後のB6-CFPマウス骨髄細胞移植で非標的効果が抑制されるか否かを検討し、骨髄置換率をCFP蛍光から求めた。[結果及び考察]1)胸腺を除去しないAtm欠損マウス、p53欠損マウスにおいて、胸腺リンパ腫自然発生率はそれぞれ43%、69%で、γ線照射によって発生率は有意に変わらなかった。野生型(+/+)マウスは照射非照射ともに胸腺リンパ腫を発生しなかった。2)胸腺を除去したマウスに新生児GFPマウス胸腺を移植すると、野生型マウスではドナー由来胸腺リンパ腫発生はみられないが、Atm欠損マウスで16%、p53欠損マウスで26%の発生がみられ、Atm欠損マウスでのみ0.5Gy照射による有意な腫瘍発生促進がみられた。3)1Gy照射した胸腺移植直後の野生型(CFPマウス)骨髄移植でAtm欠損マウスにおいてのみ骨髄置換がみられ、胸腺リンパ腫発生の非標的効果が有意に抑制されたが、p53欠損マウスでは骨髄置換はほとんど見られなかった。p53欠損マウスにおいては、胸腺細胞供給枯渇と関係なく、移植された胸腺由来の胸腺リンパ腫発生が起こった。以上の結果から、Atm欠損マウスでは分割照射されたB6マウスやSCIDマウス同様、胸腺細胞供給の枯渇が非標的効果の原因であると示唆された。, 日本放射線影響学会第55回大会}, title = {Atm欠損マウスおよびp53欠損マウスにおける非標的効果による胸腺リンパ腫発生}, year = {2012} }