@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064693, author = {砂押, 正章 and 甘崎, 佳子 and 平野, しのぶ and 高畠, 貴志 and 森岡, 孝満 and 西村, まゆみ and 島田, 義也 and 立花, 章 and 柿沼, 志津子 and 砂押 正章 and 甘崎 佳子 and 坂入 しのぶ and 高畠 貴志 and 森岡 孝満 and 石田 有香 and 島田 義也 and 立花 章 and 柿沼 志津子}, month = {Aug}, note = {小児に対する放射線の医学利用により、CTスキャンや放射線治療による被ばくの機会が増加している。小児は、大人に比べ放射線感受性が高いと考えられている。小児期の被ばくによる発がんリスクは、放射線防護の観点から評価すべき問題であるが、分子レベルのデータはほとんどない。そこで本研究では、放射線誘発マウスTリンパ腫 (TL) モデルを用いて、幼若期と成体期における放射線の影響の相違を解析し、被ばく時年齢に依存した分子メカニズムの変化を明らかにすることを目的とした。昨年は、幼若期被ばく誘発TL (1週齢群TL) に特異的なp53のフレームシフト変異について報告した。今年は、新たに解析したがん抑制遺伝子Ikaros、Ptenの突然変異解析結果について報告する。   TLは、B6C3F1♀マウスに、生後1, 4, 8週齢から1週間間隔でX線 (1.2 Gy) を4回全身照射して誘発した。得られたTLにおいて、11,19番染色体のLOH解析およびcDNAのシークエンス解析、アレイCGH解析によりIkarosとPtenの遺伝子変異解析を行った。  11番染色体のLOH頻度は、1週齢群TLで27% (4/15) と低く、8週齢群TLで63% (5/8) と高かった。それに対し、19番染色体のLOH頻度は、1週齢群TLで60% (9/15) と高く、8週齢群TLで13% (1/8) と低かった。11番染色体に位置するIkarosでは、8週齢群TLにおいて変異頻度が高く (63%; 5/8)、発現消失および点突然変異を認めた。アレイCGH解析の結果、8週齢群TLでは一方のアリルのIkaros遺伝子座を含む広い領域でのヘミ欠失、他方のIkaros遺伝子座内の欠失が認められた。Ikarosの発現消失は、このタイプの欠失によるものであった。また、19番染色体に位置するPtenでは、1週齢群TLにおいて変異頻度が高く (67%; 10/15)、発現消失、部分的発現 (エクソン1〜7まで)、塩基置換または挿入 (ホモ変異80%; 4/5) を認めた。アレイCGH解析の結果、1週齢群TLの19番染色体におけるLOHは、全てがゲノムコピー数の変化を伴わないLOH、すなわち、染色体組換えによるものであることが明らかとなり、その頻度は8週齢群TL (0%; 0/8) に比べ有意に高かった (P<0.05)。このことから、1週齢群TLのPten遺伝子座では、一方のアリルで起こった欠失や突然変異がその後に起こる染色体組換えにより、ホモ欠失やホモ変異となることが予想された。  以上の結果は、放射線誘発TLの発症における原因遺伝子や変異メカニズムが、被ばく時年齢に依存して変化することを示唆する。, 平成24年度 京都大学原子炉実験所専門研究会}, title = {放射線誘発Tリンパ腫におけるIkarosとPten異常の年齢依存性}, year = {2012} }