@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064669, author = {藤田, 真由美 and 今留, 香織 and 遠藤, 悟史 and 荘司, 好美 and 山田, 滋 and 今井, 高志 and 藤田 真由美 and 今留 香織 and 遠藤 悟史 and 荘司 好美 and 山田 滋 and 今井 高志}, month = {Jul}, note = {放射線治療は侵襲のない局所療法であり重要ながん治療法のひとつであるが、生存率改善のためには、転移抑制が重要な課題となっている。我々は、これまでにヒト膵癌由来細胞株2種(MIAPaCa-2及びPANC-1)を用いて放射線照射後の細胞浸潤能の変化を比較検討した。その結果、X線照射後の浸潤能は両細胞株で上昇する一方で、炭素線照射後の浸潤能の応答は2つの細胞株間で異なることを明らかにした(MIAPaCa-2の浸潤能は炭素線照射後に抑制されるが、Panc-1の浸潤能は炭素線照射後に上昇する)。そこで本研究では、この2細胞株を用い、炭素線照射後の浸潤能変化の違いに関わる分子メカニズムを明らかにすることを目的とし研究を行った。まず、MIAPaCa-2では、炭素線照射によりMMP-2の発現およびその酵素活性が低下することが確認された。また、間葉性様浸潤やアメーバ様浸潤で重要なsmall GTPase (Rac1およびRhoA)の活性も炭素線照射後に抑制される事を見いだした。一方で、炭素線照射後のPANC-1細胞ではRhoAの活性が上昇する事、また、セリンプロテアーゼの1つであるuPAの発現とその酵素活性、及び、プラスミノーゲンの活性が上昇することが確認され、炭素線照射後の浸潤能の上昇におけるRhoAやセリンプロテアーゼの関与が示唆された。しかし、セリンプロテアーゼ阻害剤の単独処理では、照射後のPANC-1の上昇を抑える事は出来なかった。さらに、セリンプロテアーゼ阻害剤処理群では球状形態の浸潤細胞が増加していることも確認された。そこで次に、セリンプロテアーゼ阻害剤に加え、アメーバ様浸潤を阻害できるROCK阻害剤でさらに細胞を処理した結果、炭素線照射後のPANC-1浸潤能は約50%まで抑制できることが確認された。以上の結果より、MIAPaCa-2及びPANC-1の炭素線照射後の浸潤能変化の違いには、MMP-2やセリンプロテアーゼの発現や活性の違い、また、small GTPaseの活性の違いが関与することが明らかとなった。, 第21回日本がん転移学会学術集会・総会}, title = {炭素線照射後のヒト膵癌由来細胞株MIAPaCa-2及びPANC-1の浸潤能変化とその機序}, year = {2012} }