@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064577, author = {藤田, 真由美 and 今留, 香織 and 遠藤, 悟史 and 荘司, 好美 and 今井, 高志 and 藤田 真由美 and 今留 香織 and 遠藤 悟史 and 荘司 好美 and 今井 高志}, month = {Apr}, note = {重粒子線による癌治療効果の向上を図る上で、再発や転移を抑制することは重要な課題である。放射線照射は抗腫瘍効果を示す一方で、細胞の浸潤能や腫瘍移植マウスの転移能を変化させることが知られている。放射線照射による癌由来細胞株の浸潤能変化を調べ、それに関わるメカニズムを解析することは、放射線治療適応症例の選択に役立つ分子マーカの開発や、放射線との併用で治療効果の向上が期待できる阻害剤の探索に役に立つものと考えられる。我々はこれまでに、ヒト膵癌由来細胞株2種類(MIAPaCa-2及びPANC-1)を用い、X線、及び、炭素線照射後の浸潤能変化について解析を行ってきた。その結果、X線照射後の浸潤能は、両細胞株ともに非照射に対して2Gy, 4Gy照射後に増加し、これまでの膵癌、線維肉腫、非小細胞肺癌細胞などでの報告と一致した(Qian et al. Clinical Cancer Res., 2002, Ogata et al. Cancer Res., 2005, Akino et al. IJROBP, 2009)。また、炭素線照射後の浸潤能の応答は2つの細胞株間で異なることを確認している。さらに、MIAPaCa-2では、X線照射後に細胞外基質分解酵素の1つであるマトリックスメタロプロテアーゼ-2(MMP-2)の遺伝子発現及びタンパク質の発現やその酵素活性が上昇することから、X線照射によるMIAPaCa-2の浸潤能の上昇にはMMP-2 の関与が示唆された。細胞の浸潤様式には、細胞形態の違いから、間葉性様浸潤(スピンドル状に伸びた形態の細胞が用いる浸潤様式でタンパク質分解酵素依存的に細胞外マトリクスを分解し移動する浸潤様式)とアメーバ様浸潤(球状形態の細胞がタンパク質分解酵素非依存的に細胞外マトリクスの隙間をすり抜け移動する浸潤様式)の2種類の浸潤様式が示されている。我々は、MIAPaCa-2はスピンドル状および球状形態を併せ持った細胞株であり、間葉性様浸潤およびアメーバ様浸潤の両方の浸潤様式を用い浸潤すること、さらに、その環境に応じて自身の細胞形態を変化させ浸潤様式をシフト出来る事を確認している。そのため、MIAPaCa-2のX線照射後の浸潤能の上昇を抑えるためには、間葉性様浸潤で重要なMMP-2を阻害するだけではなく、アメーバ様浸潤で重要なRhoシグナルを合わせて阻害する必要があることを明らかにした(Fujita M et al, Cancer Sci., 102, 792-798., 2011)。 今年度は、炭素線照射によるMIAPaCa-2の浸潤能の抑制、及び、Panc-1の浸潤能の誘導に関わる分子メカニズムを明らかにすることを目的とし研究を行った。, HIMAC共同利用研究 成果発表会}, title = {放射線照射によるヒト癌由来細胞株の浸潤能変化とその抑制に有効な阻害剤の探索}, year = {2012} }