@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064499, author = {村山, 千恵子 and 吉川, 正信 and 平山, 亮一 and 鵜澤, 玲子 and 古澤, 佳也 and 村山 千恵子 and 平山 亮一 and 鵜澤 玲子 and 古澤 佳也}, month = {Feb}, note = {重粒子線治療は,優れた腫瘍への線量分布から正常組織の障害は,通常の低LET放射線治療と比べてはるかに少ないが,ゼロではなく防護剤が有用と考える.D体アミノ酸であるD-メチオニンは白金含有抗癌剤による治療の過程で正常組織に生じる粘膜炎・聴器障害などの予防または軽減効果が報告されている.一方,われわれは低LET放射線照射後の口腔粘膜障害に対するD-メチオニンの放射線防護効果を報告している.そこで新たにD-メチオニンに対して重粒子線治療による粘膜炎および唾液腺障害の防護効果の検討を計画したが,これまで口腔内正常組織障害に対する炭素イオン線のX線照射に対するRBEの報告がなかったため,まずマウス舌粘膜上皮細胞障害 (菲薄化)を指標として炭素イオン線のRBEを検討した後,D-メチオニンの放射線防護効果を検討した. 炭素イオン線(HIMAC: 290 MeV/u, 6 cm-SOBP, LET 50 kev/μm),X線(150 kV, 20 mA)のマウス頭頸部への局所照射を各々5日間行い,舌の潰瘍が1%トルイジンブルー染色で明確に確認される6日後に舌を摘出し,粘膜上皮細胞厚を計測したデータよりRBEを算出した.舌粘膜上皮細胞の菲薄化が軽度〜中等度(epithelial thickness: ≧30% of control)では,RBE値は,ほぼ一定で1.82-1.85であった.舌粘膜上皮細胞厚が,非照射群の50%に減少する線量は,X線,炭素線で各々29.1 Gy,16.0 Gyであり,これらの値からRBEは1.82と算出された.今回の舌粘膜上皮細胞の菲薄化を指標として求めた炭素イオン線分割照射におけるRBE値は,正常組織(皮膚・腸)の急性期反応を指標としたこれまでの報告と近い値であり妥当と思われた. 次に,同様にマウス舌粘膜上皮細胞の菲薄化を指標としてD-メチオニンの放射線防護効果を検討した.炭素イオン線,X線の局所照射を各々5日間行い,4〜6日後に舌を摘出し,粘膜上皮細胞厚を計測したデータより放射線防護効果を評価した.D-メチオニンは,照射7-8分前に経口投与した.炭素イオン線,X線照射ともにD-メチオニンによる防護効果が確認された.防護率は炭素イオン線,X線ともに約1.6であった. D-メチオニンが低LET放射線照射のみならず重粒子線照射後の口腔粘膜障害に対して防護効果を示すことを明らかにすることができた.現在,D-メチオニンの放射線防護効果の作用機序を検討中である., 第14回癌治療増感研究シンポジウム}, title = {低LET放射線照射,重粒子線照射による口腔粘膜障害に対するD-メチオニンの防護効果}, year = {2012} }