@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064483, author = {上野, 渉 and 上野 渉}, month = {Oct}, note = {【アブストラクト(日)】 目的:放射線医学総合研究所(放医研)では1970年代よりSPFレベルのマウス、ラットを自家繁殖し、所内外の研究者に分譲してきており、最盛期には約45系統のマウス、約30,000匹を維持・生産していたが諸事情により、2007年には15系統にまで減じていた。さらに、これらのマウス系統の使用頻度の低下に伴い、凍結胚による系統維持に切り換えるべく2009年10月より作業を開始し、2011年3月に完了したのでその結果について報告する。また、これらのマウス系統の品質を保障するため放医研独自の遺伝学的モニタリングシステムを確立すべく、従来の生化学・免疫学的マーカー遺伝子に代え、マイクロサテライトマーカー(MSMs)を用いたモニタリングの適否を検討したのでその結果についても合せて報告する。 材料と方法:凍結胚は主に体外授精法により2-cellのステージに発生した胚を急速凍結法にて凍結し、―179℃の液体窒素中に保存した。遺伝学的モニタリングはマウスの性染色体を除く、19本の常染色体から各1~2座位のMSMs計37座位を最終的に選定した。PCR法にて増幅したDNAをアガロースゲルに代えて全自動泳動装置(Multi-NA)を用いて泳動し、DNAのサイズを数値化し、遺伝子型を決定した。 結果:凍結した胚を融解し、里親に移植した後の分娩仔の復元率は15系統のうち、最も低値であったBALB/c-nu/nu系で12%、高値であったSTS系で81%と系統間で著しい差が認められた。MSMsを用いた15系統のモニタリングでは6座位のMSMsにより主要な系統をクラスター化でき、効率良く検索することができた。このシステムは近交系はもとより、コンジェニック系、アウトブレッド系にも応用可能であった。 考察:15系統のマウスの凍結胚については必要な時期に融解、里親に移植をすることによって生体での復元が可能となったが復元率に系統差があることから凍結保存しておく胚の数は復元率を考慮して決定することが肝要である。また、今回報告したMSMsによる遺伝学的モニタリングシステムについては遺伝的斉一性の確認、系統同定以外に、遺伝解析、スピードコンジェニック法による新たな系統の作出、凍結胚のモニタリング、凍結胚移植によって得られた出産仔のモニタリングについても応用可能である。, 静岡実験動物研究会 平成23年度大会}, title = {放医研におけるマウス系統の維持および遺伝子学的モニタリングについて}, year = {2011} }