@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064285, author = {鶴岡, 千鶴 and 柿沼, 志津子 and 島田, 義也 and 鶴岡 千鶴 and 柿沼 志津子 and 島田 義也}, month = {Jul}, note = {放射線は、1895年レントゲンがX線を発見して以降医療において欠かせないツールとして利用されてきた。近年ではCT、PET、IVR等による高度な画像診断、強度変調放射線治療(IMRT)や粒子線治療等による放射線治療が可能となり、日本においても非常に多くの放射線診療が行われている。  日本の放射線診断は諸外国にくらべ頻繁に行われておりCTの保有台数は世界一である。一回あたりのCT検査に対する吸収線量は、撮影方法や撮影部位により被ばく線量は大きく異なるが約20から50 mGy である。従って、このような検査を複数回受けると100 mGyを上回ることがある。放射線診断におけるベネフィットは早期発見や正確な診断であり、リスクとして低線量被ばくによる発がんが心配される。またこのリスクを評価する際には、低線量を複数回被ばくすることによる発がんを考慮する必要がある。  IMRTや粒子線治療においては、一方向からの放射線内で線量の強弱をつける、様々な方向から照射を行う、照射回数を増やすことにより1回の照射線量を抑える等の照射法の工夫により、正常組織への被ばく線量を最大限減らしている。しかしこれらの照射法では、正常組織へ中性子線などの低線量放射線が広範囲にわたりあたってしまうことが報告されている。  X線や中性子線などの低線量被ばくにおける発がん影響を実験的に明らかにすることは大変重要である。しかし、数十から数百mGy レベルの低線量被ばくによる発がん影響を実験動物により観察することは難しく、報告も限られている。我々の研究室ではこれまでに髄芽腫誘発モデルマウスを用いた研究から、低線量放射線 (50 mGy) による腫瘍発生頻度の上昇及び潜伏期間の短縮を報告した(1)。さらに、自然誘発と放射線誘発髄芽腫が遺伝子レベルにおいて異なることも明らかにした。そこで、このモデルマウスを用いた医療被ばくレベルの被ばく線量による発がん影響研究について提案し、アドバイス等をいただきたい。, 平成23年度京都大学原子炉実験所専門研究会}, title = {医療被ばくに役立つ発がん研究について考えたこと}, year = {2011} }