@misc{oai:repo.qst.go.jp:00064002, author = {福田, 茂一 and 福田 茂一}, month = {Sep}, note = {「放射線治療における医学物理士」 放医研 福田茂一 放射線治療の基本的戦略は、正常組織への線量を可能な限り低く抑えながら(副作用の低減)、がん標的に精度良く線量を集中させ、がん細胞のみを致死に至らしめることである。照射線量が高ければ、がん細胞を殺せるが、同時にがん周辺の正常細胞にも照射されるため、これが副作用となって、実際に照射できる線量は制限される。放射線治療装置の開発の歴史は、どうやってがんに線量を集中させるのかの歴史と言ってよい。現在では、X線治療では従来の照射法よりも飛躍的に線量を集中させることができるIMRT(強度変調放射線治療)が行える装置がひろく普及している。また、飛程近傍において急激にエネルギーを失う特性(ブラッグピーク)を利用して線量を患部に集中させることが可能な陽子線、物理的線量集中性に加えて高LETによる生物学的効果が期待できる炭素線を用いた粒子線治療装置も各地に整備されその臨床数も着実に増えつつある。これらの放射線治療装置を用いた治療は従来の放射線治療と異なり、高精度かつ高線量であることが特徴であり、装置のみならず患者体内での線量のQA/QC(品質保証・品質管理)がより重要である。 患者体内での吸収線量に関する位置的精度と量的精度が臨床上必要な範囲に収まっていることを確認し、医師の処方通り治療が行われていることを担保することは、「放射線を用いた医療が適切に実施されるよう、医学物理学の専門家としての観点から貢献する医療職である」医学物理士の放射線治療における重要な業務のひとつである。これに加えて、医師と連携を取り、治療計画の最適化を行うことおよび、診療放射線技師および放射線治療品質管理士と協力し、治療装置の品質管理・保証を行うこと、さらに放射線治療に関する医学物理学的研究開発を行うことが医学物理士の治療分野における主業務である。 本講演では、放射線治療における医学物理士業務の実際および関連研究の実例を、自分が経験してきた陽子線治療、IMRT治療、炭素線治療をもとに紹介する。, 第71回応用物理学会}, title = {放射線治療における医学物理士}, year = {2010} }