@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063976, author = {高畠, 貴志 and 石田, 有香 and 臺野, 和広 and 柿沼, 志津子 and 小久保, 年章 and 甘崎, 佳子 and 土居, 主尚 and 西村, まゆみ and 島田, 義也 and 高畠 貴志 and 石田 有香 and 臺野 和広 and 柿沼 志津子 and 小久保 年章 and 甘崎 佳子 and 土居 主尚 and 西村 まゆみ and 島田 義也}, month = {Aug}, note = {CT検査等による放射線の医学利用が急増し、低線量放射線被ばくにより発がんリスクが如何に変化するのか正確に知ることの社会的必要性が高まっている。精度の高い疫学データーに加え、放射線発がんメカニズムの理解に基づいた論理的な推定が望まれるが、メカニズムの解明には、放射線に敏感な動物発がんモデルが有用であり、放射線誘発腫瘍の特徴の同定が糸口となりうる。我々は、C3B6F1系統のPtch1ヘテロ欠損マウスに生じた髄芽腫を解析し、非照射実験群の腫瘍には認められないゲノム異常(正常Ptch1の染色体中間部欠失型不活性化)が、生後1日齢での低線量照射群(50mGyや100mGy)を含めた7実験群の腫瘍において検出されることを見いだした。このゲノム異常を持つ腫瘍発生頻度は低線量域において線量に応じて直線的に増加し、CT検査での被ばく線量に近い50mGy程度の領域でのしきい線量不在を示唆した。 放射線誘発髄芽腫の特徴解明の目的で、この異常を放射線誘発腫瘍の指標として自然発がん型と放射線誘発型に腫瘍を分類し、死亡日齢、病理切片、遺伝子発現、CpG islandメチル化、miRNA発現等を比較した。組織学的に顕著な違いは認められなかったが、放射線誘発型腫瘍の方が全体として有意に早く死亡したマウスに生じていた。また、mRNAとmiRNA発現量の違いや、CpGアイランドメチル化レベルの違いも認められた。mRNA発現量の違いを示す約千の遺伝子には、放射線誘発型に特徴的なPtch1周辺染色体欠失領域に存在する遺伝子等が多く含まれており、それらが放射線誘発型で低発現なのは、遺伝子コピー数半減に起因すると考えられた。他方、欠失領域外にあり、発生や増殖に関わる遺伝子も多数発現有意差を示した。その中には、髄芽腫の起源である小脳顆粒前駆細胞の正常発生過程の限られた段階で重要な役割を持つ遺伝子(Plagl1やTgfb2など)の違いが含まれており、自然発がん型と放射線誘発型で発がんのタイミングが異なっている可能性が示唆された。また、発現有意差を示す別の2つの遺伝子の発現レベルは、CpGアイランドメチル化レベルおよび死亡日齢との両方に明らかな相関を示した。これらの結果から、放射線誘発髄芽腫の特徴とそれら特徴から予想される発がん機構、さらにいくつかの遺伝子発現量が死亡日齢と相関を示す原因について考察する。, 第25回発癌病理研究会}, title = {放射線誘発髄芽腫における遺伝子発現とDNAメチル化パターンの特徴}, year = {2010} }