@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063919, author = {松本, 謙一郎 and 乳井, 美奈子 and 上林, 將人 and 小澤, 俊彦 and 中西, 郁夫 and 安西, 和紀 and 松本 謙一郎 and 乳井 美奈子 and 上林 將人 and 小澤 俊彦 and 中西 郁夫 and 安西 和紀}, month = {Jun}, note = {【目的】ニトロキシルラジカルは水溶液中などに単独で存在する場合には比較的安定であるが、水溶液中にヒドロキシルラジカル(•OH)やスーパーオキサイド(•O2-)などの活性酸素が生成する場合にはそれらによって一電子酸化されてオキソアンモニウムカチオンとなる。ここにNAD(P)Hが存在する場合にはオキソアンモニウムカチオンがNAD(P)Hから水素を受け取り二電子還元されてヒドロキシルアミンとなる。またオキソアンモニウムカチオンとGSHが存在すると、一部は同様にしてヒドロキシルアミンとなるが、一部はオキソアンモニウムとGSHの安定な複合体を形成する。ヒドロキシルアミンは更に•OHや•O2-によって一電子還元されて再びニトロキシルラジカルとなる。生体内にはGSHやNAD(P)Hなどの補酵素が比較的豊富に存在しており、そのためニトロキシルラジカルを生体内に投与すると有効な抗酸化剤として働くことが期待できる。 【方法】0.1 mMニトロキシルラジカル(TEMPOLまたはcarbamoyl-PROXYL)と1 mMグルタチオン(GSH)を含む100 mMリン酸緩衝液(pH7、0.05 mM DTPAを含む)を•OHや•O2-の発生系に暴露し、ニトロキシルラジカルのEPR信号強度の減衰の経時変化を追った。0.1 mMヒドロキシルアミン(TEMPOL-Hまたはcarbamoyl-PROXYL-H)を含む反応溶液を•OHや•O2-の発生系に暴露し、ニトロキシルラジカルのEPR信号強度の増加の経時変化を追った。0.1 mMのスピントラップ剤を含む反応溶液を同様に•OHや•O2-の発生系に暴露し、生成するスピンアダクトのEPR信号強度の経時変化を測定した。これらの結果に基づきニトロキシルラジカルと活性酸素(•OHおよび•O2-)との反応性を解析した。 【結果と考察】ニトロキシルラジカルとH2O2、ヒドロキシルアミンとH2O2とは直接の反応性は見られなかった。前者の反応溶液にGSHを添加して紫外線を照射した時、または後者に紫外線を照射した時に初めて、前者ではニトロキシルラジカルのEPRシグナルの減衰、また後者ではニトロキシルラジカルのEPRシグナルの増加が観察された。即ち•OHがニトロキシルラジカルおよびヒドロキシルアミンを一電子酸化することが確認できた。ニトロキシルラジカルとGSHを含む反応溶液またはヒドロキシルアミンのみを含む反応溶液中で、キサンチン−キサンチンオキシダーゼ系を用いて•O2-を発生した時、前者ではニトロキシルラジカルのEPRシグナルの減衰、また後者ではニトロキシルラジカルのEPRの増加が観察された。このことから•O2-もニトロキシルラジカルおよびヒドロキシルアミンを一電子酸化することが分かった。ただしTEMPOL、TEMPOL-H、carbamoyl-PROXYL、およびcarbamoyl-PROXYL-Hと•OHあるいは•O2-との反応性はそれぞれ異なることが分かった。TEMPOLがSOD様の作用を持つことは以前からよく知られており、それらの反応性を比較すると、TEMPOLが比較的•O2-と反応しやすいことが確認できた。, 第10回AOB研究会}, title = {ニトロキシルラジカルと活性酸素種との反応性}, year = {2010} }