@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063791, author = {窪田, 宜夫 and 田中, 彩 and 于, 冬 and 岡安, 隆一 and 窪田 宜夫 and 于 冬 and 岡安 隆一}, month = {Feb}, note = {ある種の野菜や果物などの植物性食品の摂取が、癌の予防に有効であるとの疫学的研究は大変多く報告されている。そして我々は、このような植物由来物質は、癌の放射線治療や化学療法に併用することで、治療効果を増強する可能性について報告してきた1)。 イソチオシアネート(ITC:isothiocyanate)類は,疫学的研究などから現在最もがん予防効果の期待される食品成分である.ITC類は,特異な官能基(ITC 基:-N=C=S)を有する化合物の総称で、特徴的な芳香を持つ辛味成分である.ITC類は,特にアブラナ科植物を中心に普遍的に含まれているが,側鎖の違う百数十もの類縁体が報告されている。ブロッコリーに多く含まれるSulforaphane(SFN)もITC類に属するが、我々はSFNが、ヒトHeLa細胞の放射線感受性を増強することを見出した。そしてそのメカニズムには、相同組換え修復に重要な役割を果たすRad51、非相同末端組換え修復でのDNA-PKcsのリン酸化の検討より、SFNの放射線増感にはDNAの二重鎖切断の相同組換え修復と非相同末端結合修復の両方の阻害とアポトーシス誘導作用が関与していることを報告した2)。 これらの結果は、SFNが放射線治療の増感剤となり得ることを示唆するものであるとともに、SFN以外のITC類にも放射線増感効果を持ち、癌治療の増感剤としての可能性を有する薬剤が存在すると思われる。今回、我々はITC類が癌治療での放射線増感剤となり得る可能性を探るために、ITC類の放射線増感について、ヒト腫瘍細胞で検討した。調べたITC類はSFN、および代表的なITCである Benthyl isothiocyanate(BITC)、Phenethyl Isothiocyanete(PITC)、および Allyl isothiocyanate(AITC)である。実験にはヒト肺扁平上皮癌由来のSQ-5を用いて、放射線増感効果について検討したので報告する。 (文献) 1) J Radiat Res 48: 45-50, 2007 2) Int J Cancer 125: 1205-11. 2009, 第12回癌治療増感研究シンポジウム}, title = {Isothiocyanate類によるヒト腫瘍細胞の放射線増感}, year = {2010} }