@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063701, author = {辻, 秀雄 and 石井, 洋子 and 勝部, 孝則 and 森, 雅彦 and 塩見, 忠博 and 巽, 紘一 and 武藤, 正弘 and 佐渡, 敏彦 and 辻 秀雄 and 石井 洋子 and 勝部 孝則 and 森 雅彦 and 塩見 忠博 and 巽 紘一 and 武藤 正弘 and 佐渡 敏彦}, month = {Nov}, note = {[目的]放射線は標的細胞に直接的に、あるいは体内環境変化を通じて間接的にDNA損傷を生じ、細胞をがん化させると推定される。マウスの全身照射による胸腺リンパ腫の発生に間接効果が関与することが知られる。その間接効果の特徴を理解するため、照射後の胸腺細胞の遅延型染色体不安定性の誘発、およびバイスタンダー効果について調べた。 [材料および方法]5週齢のC57BL/6雌マウスを1.8Gyのガンマ線で週1回、合計4回照射し、0〜10週後に胸腺細胞を分離した。胸腺細胞をPMA、ionomycin、および2-mercaptoethanolと共に48時間培養し、遅延型染色体不安定性の誘発を調べた。ヒトHCT116細胞由来のXRCC4-/-細胞と胸腺細胞を48時間共培養し、XRCC4-/-細胞の誘発染色体異常を指標にバイスタンダー効果を調べた。また、共培養にSODとcatalaseを加え、バイスタンダー効果に対する活性酸素の関与を調べた。γH2AXフォーカス数を指標にDNA二重鎖切断数を計測した。PCR法によりがん関連遺伝子Notch1とBcl11bの再編成の発生頻度を調べた。TCRβ部位のV(D)J組換えを指標に胸腺細胞のクローン性を調べた。 [結果]4回照射後、胸腺内の細胞数は減少し、その減少は6週目まで続いた。照射後6、8週目でγH2AXフォーカス数は非照射マウスの2倍に達した。照射後、41本の染色体を持つ異数体が出現し、その頻度は4、6週目で34%に達した。照射後、胸腺細胞は染色体不安定性を示し、異常頻度は8、10週目で非照射マウスの2倍強に達した。共培養により胸腺細胞はバイスタンダー効果を示し、その効果は8週目で極大値(約2倍)に達した。このバイスタンダー効果はSODおよびcatalase処理により1/2に低下した。Notch1およびBcl11bの再編成の頻度が非照射マウスの10倍から1000倍以上に増加した。TCRβの特定のV(D)J組換えを起こした細胞クローンが2週目より観察された。 [結論]照射後、胸腺はatrophy等の環境変化を起こし、その作用により胸腺細胞はDNA二重鎖切断の誘発、異数体や染色体異常の遅延型染色体不安定性、バイスタンダー効果、がん関連遺伝子の異常頻度の上昇、およびクローン性を示す。これらの異常により前リンパ腫が形成され、胸腺リンパ腫の発生の原因となると考えられる。, 日本放射線影響学会 第52回大会}, title = {放射線誘発胸腺リンパ腫の初期過程における遅延型染色体不安定性およびバイスタンダー効果の誘発}, year = {2009} }