@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063691, author = {中嶋, 美緒 and 山本, 直敬 and 馬場, 雅行 and 中嶋 美緒 and 山本 直敬 and 馬場 雅行}, month = {Sep}, note = {放射線療法の歴史は長いが近年、従来の放射線(X線)の照射精度を高めるために照射方法を工夫した定位照射や、線量集中性に優れた放射線である粒子線を用いる新しい放射線療法が開発され、その有効性が報告されつつある。現在、臨床に用いられている粒子線には陽子線と炭素線があるが、中でも重イオンである炭素イオンを用いる炭素線は線量集中性がよく、加えて抗腫瘍効果の高い放射線であり、一般に重粒子線と呼ぶ場合には炭素線のことを指すことも多い。(独)放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院(放医研)では1994年より非小細胞肺癌に対する炭素線治療を開始し2008年までに830例を超える症例の治療を行ってきた。なかでも?末梢型?期非小細胞肺癌に対しては、炭素線治療の生物学的特徴を生かして、照射回数を減じる臨床研究を行ってきている。18回分割照射から始めて9回分割照射(総線量72.0GyE)、4回分割照射(総線量T1:52.8GyE、T2:60.0GyE)と分割回数を減じたが、9回/4回分割照射(n=131)の局所制御率は91.5%(T1:96.3%、T2:84.7%)と非常に高率であり、かつ重症の障害が認められない安全な治療法であった。5年粗生存率は45.3%(T1:53.9%、T2:34.2%)であったが、原病5年生存率は67.0%(T1:84.4%、T2:43.7%)であり、特に?A期の成績は良好であった。この結果に基づき近年は1回照射法(全治療時間約60分)による線量増加試験を行っているが、局所制御は90%に近付いている。このほか?肺門型早期肺癌(9回分割照射)、?小型肺門型・肺門近接末梢型肺癌(12回分割照射)、?局所進行(胸壁・縦隔浸潤、肺内リンパ節転移)肺癌(16回分割照射)に大別して、照射方法を工夫して炭素線治療を行っており、良好な結果が得られている。 一方で、一時的に腫瘍の縮小が認められても、その後の経過観察で照射野内再発を来す症例も10%程度認められており、そのような再発症例への追加療法を検討するための再発早期診断が重要となる。現在は主にCTおよびメチオニンPET-CTを中心とした経過観察を行い、再発が強く疑われた症例には生検を実施しているが、画像診断では再発の有無を判定するのが困難な症例も多いため、診断の助けとなるバイオマーカーが望まれている。共同研究機関である千葉大学大学院医学研究院 分子病態解析学講座(野村文夫教授)の協力により、新規タンパク解析技術である質量分析法を用いた炭素線治療肺癌患者血清の網羅的タンパク解析(プロテオーム解析)による新規バイオマーカー探索を開始している。, 第8回 Kazusa Academia Respiratory Forum (KARF)}, title = {非小細胞肺癌に対する炭素線治療症例における血清プロテオーム解析}, year = {2009} }