@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063686, author = {渡辺, 嘉人 and 久保田, 善久 and 渡辺 嘉人 and 久保田 善久}, month = {Nov}, note = {[目的] 放射性物質の汚染地域に自生する植物では、放出放射線に長期間にわたり曝露されることにより成長低下などの障害が発生しうる。しかし、このような長期連続被ばくの影響に関わる植物の放射線応答について知見は少ない。本研究ではモデル植物シロイヌナズナを用いて、長期連続照射の成長への影響とそれに伴う遺伝子の発現変化を調べた。 [方法] 播種5日後のシロイヌナズナ植物体に対して3週間にわたり2-100 Gy/dayの137Csガンマ線を照射し、重量の経時変化を調べた。また遺伝子発現の変化を、マイクロアレイ(Affymetrix ATH1 Genome Array)およびリアルタイムPCRを用いて解析した。 [結果と考察]ガンマ線連続照射の線量率に依存したシロイヌナズナの成長阻害の程度は、照射線量率20Gy/dayを境に大きく変化した。20Gy/dayでは照射開始2週間後までの成長はコントロールと変わらないが、その後に顕著な成長低下が認められた。これより高い線量率では照射開始後早期より成長が著しく低下し、逆に低い線量率では照射開始3週間後まで成長の変化は認められなかった。20Gy/dayでの照射開始2週間後における植物の遺伝子発現解析において、56個の遺伝子がコントロールに比べて2.5倍以上の有意な発現増加を示した。このうち30個の遺伝子は急性照射1.5時間後にも発現増加が報告されており、その多くは照射開始1日後までに発現増加を示す早期応答性の遺伝子であった。一方、残りの26個の遺伝子の多くは照射開始後1週間程度経ってから発現が増加する晩期応答性の遺伝子であり、連続照射による障害に関係して特異的に発現変化する遺伝子が含まれると考えられた。早期応答性の遺伝子にはDNA修復に関わるものが多いのに対して、晩期応答性の遺伝子は代謝や発現制御に関わるものなど多様であった。これら遺伝子について他のストレス下で見られる発現変化に関する既知データと比較することで、連続照射による障害の進展とそれに対する植物の応答について考察する。, 日本放射線影響学会大52回大会}, title = {植物における長期連続照射の影響―遺伝子発現変化の解析}, year = {2009} }