@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063215, author = {柿沼, 志津子 and 今村, 智子 and 滝本, 美咲 and 高畠, 貴志 and 甘崎, 佳子 and 山内, 一己 and 今岡, 達彦 and 西村, まゆみ and 室伏, きみ子 and 福士, 政広 and 島田, 義也 and 柿沼 志津子 and 今村 智子 and 滝本 美咲 and 高畠 貴志 and 甘崎 佳子 and 山内 一己 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 島田 義也}, month = {Aug}, note = {DNAミスマッチ修復(MMR)遺伝子の欠損は、複製時に生じるミスマッチによってがん関連遺伝子にフレームシフトや点突然変異を蓄積する。このMMR遺伝子のヘテロ欠損は、ヒトの遺伝性非腺腫症性大腸癌の原因であり、TGFBR2やBAXなどの標的遺伝子内の一塩基リピート配列にフレームシフト変異を生じさせることが報告されている。一方、MMR遺伝子のホモ欠損は小児のTまたはB細胞白血病を発症するが、その標的遺伝子はまだ明らかではない。Mlh1-/-マウスは発がん処理なしで10週齢からTリンパ腫を、15週齢から消化管腫瘍を自然発症する。本研究では、これらの腫瘍発生に対する放射線の被ばく時年齢依存性および遺伝子変異の特徴について解析した。 Tリンパ腫は、Mlh1-/-マウスにX線2Gyを胎生17日、2週齢および10週齢で全身照射して誘発した。リンパ腫の発生率は、それぞれ40%(15/21)、94%(16/17)および71%(6/13)で、2週齢が最も感受性が高かったが、胎生期は予想に反して感受性が低く自然誘発(39%;11/28)と同等であった。発生したリンパ腫における遺伝子変異解析の結果、リンパ球の分化増殖に重要ながん抑制遺伝子Ikarosの一塩基リピート配列に高頻度(約90%)にフレームシフト変異が生じ、タンパクの発現が消失していた。さらに、放射線照射群ではIkarosのDNA結合領域に点突然変異が増加した。Mlh1-/-マウスのTリンパ腫発生においては、IkarosがMMR欠損による変異の標的となることが明らかになった。 一方、消化管腫瘍は、2週齢または7週齢のMlh1-/-マウスにX線2Gyを全身照射後、10週齢においてデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)(1%)を1週間飲水投与して誘発した。Tリンパ腫の発生を抑制するため、すべてのマウスは4週齢で胸腺摘除した。25週齢における腫瘍の発生率は、放射線照射のみ(2週齢照射10%、7週齢照射0%)とDSS投与のみ(40%)に比べて両者の複合曝露で増加した(70%、50%)。2週齢の照射は7週齢照射に比べてがんの個数を増加させる傾向が認められた。また、放射線照射後の消化管細胞におけるアポトーシス感受性は、2週齢より7週齢で高く(Imamura et al., submitted)、これが発がんに関与する可能性が示唆された。Mlh1+/+マウスでの腫瘍の発生は認められなかった。発生した腫瘍の病理解析およびTgfbr2、Trp53、Ctnnb1などの発現(免疫染色)ならびに遺伝子変異についても解析中である。, 第24回発癌病理研究会}, title = {Mlh1欠損マウスに発生する消化管腫瘍とTリンパ腫の被ばく時年齢依存性}, year = {2009} }