@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063161, author = {平山, 亮一 and 古澤, 佳也 and 鵜澤, 玲子 and 高瀬, 信宏 and 小池, 幸子 and 安藤, 興一 and 増永, 慎一郎 and 松本, 孔貴 and 加瀬, 優紀 and 松藤, 成弘 and 野口, 実穂 and 伊藤, 敦 and 岡安, 隆一 and 平山 亮一 and 古澤 佳也 and 鵜澤 玲子 and 高瀬 信宏 and 小池 幸子 and 増永 慎一郎 and 松本 孔貴 and 加瀬 優紀 and 松藤 成弘 and 伊藤 敦 and 岡安 隆一}, month = {Jul}, note = {はじめに: 放射線治療において低酸素環境がもたらす抵抗性(酸素効果)は重要な克服課題である。 さらに低酸素状態が続くと、p53遺伝子のmutantをつくり、アポトーシスを抑制することで抵抗性を増加させることも報告されており[1]、低酸素の問題は従来から重要視されている。 我々はin vitro系でX線ならびに炭素線における酸素増感比を調べてきたが[2]、本部会ではマウス扁平上皮癌であるSCCVII細胞を用いて、腫瘍としてのX線ならびに重粒子線に対する細胞致死効果を報告する。 そしてin vivo系における酸素増感比(OER)および生物学的効果比(RBE)を算出し、放射線の線質に対する腫瘍の感受性について議論を行う。 \n材料・方法: in vitro環境下で培養したSCCVII細胞をC3H雄マウスの大腿皮下に移植し(106cells/10µl/右足)、移植5日後(≤ 5mm)に照射を行った。 放射線はX線ならびにHIMAC炭素線MONO(LET = 15 keV/µm)と炭素線SOBP(LET = ~ 80 keV/µm)を用いた。 照射時の条件は、1)マウス下肢に移植した腫瘍への局所照射(in vivo oxic)、2)マウス下肢上部を15分以上結紮した腫瘍への局所照射(in vivo hypoxic)ならびに3)腫瘍から単離したSCCVII浮遊細胞溶液への大気下照射(in vitro oxic)とした(図1)。 in vivo照射群は照射後、トリプシン処理によって腫瘍からSCCVII細胞を単離し、コロニー形成法にて細胞生存率を算出した。 RBEはX線を標準線源として10%生存線量を基に計算し、OERも10%生存線量を基に計算した。 in vivo oxicならびにin vitro oxicを用いたOERをOER(vivo/vivo)ならびにOER(vivo/vitro)と定義し、結果をまとめた。 \n結果: RBE: X線や炭素線15 keV/µmなどの低LET放射線ではin vivo oxic、in vivo hypoxicならびにin vitro oxicのRBE値は1.0-1.1であったが、炭素線SOBP 80 keV/µmではそれぞれ1.5、2.0ならびに1.7であった。 OER: X線、炭素線15 keV/µmならびに炭素線SOBP 80 keV/µmでのOER(vivo/vivo)はそれぞれ2.1、2.0ならびに1.5であった。 さらにOER(vivo/vitro)では2.4、2.5ならびに1.9であった。 \n考察・結論: LETの上昇によって減少した酸素効果のメカニズムとして、低酸素環境下で生じた高い細胞致死効果(RBE = 2.0)が大きく関与していることを明らかにした。 この現象の解釈として、我々は細胞に対する重粒子線の直接作用が高い細胞致死効果を生むことを実験的に証明している[3],[4]。 つまり放射線の間接作用の少ない低酸素環境下では直接作用が放射線の主作用となり、低酸素環境下での高い細胞致死効果を生み出していると考える。 その結果、高LET放射線に対する低酸素細胞の感受性が大気下での放射線感受性に近づくため、酸素効果が小さくなるものだと推測される。 \n文献: [1]T. G. Graeber et al., Nature, 379 (1996) 88-91. [2]R. Hirayama et al., J. Radiat. Res., 46 (2005) 325-332 [3]A. Ito et al., Radiat. Res., 165 (2006) 703-712 [4]R. Hirayama et al., Radiat. Res., 171 (2009) 212-218, 第48回日本医学放射線学会生物部会学術大会&第39回放射線による制癌シンポジウム}, title = {移植腫瘍のX線と重粒子線に対する感受性の比較 -RBEとOERを中心に-}, year = {2009} }