@misc{oai:repo.qst.go.jp:00063094, author = {長谷川, 純崇 and 長谷川 純崇}, month = {May}, note = {フェリチンは細胞内の主要な鉄貯蔵タンパク質であり、細胞内鉄を制御することによって生命体システムの恒常性維持に重要な役割をしている。近年、新たな生化学的機能が明らかとなりつつあり、今後の研究の進展が期待されている。分子イメージング分野においては、フェリチン遺伝子が優れたMRIのレポーター遺伝子となりうることが示唆されており注目が集まっている。今回の学会では、将来的ながんの遺伝子治療への応用を見据えたフェリチンレポーター遺伝子による遺伝子発現イメージング法開発の取り組みを紹介する。  がん遺伝子治療の様々な試みの中で、エレクトロポレーション(電気穿孔法)による遺伝子導入は、従来のウイルスベクターによる導入法と比べ安全な方法として、近年注目されている。しかし、導入された遺伝子の発現部位や時期を非侵襲的に評価する方法は未だ確立しておらず、小動物を用いた前臨床研究で導入遺伝子発現のイメージング法を開発することは非常に有用であると考えられた。そこで、我々は、マウスモデルを使ってエレクトロポレーションによるがん組織への遺伝子導入および発現をMRIおよび蛍光でイメージングすることを試みた。この目的のため、レポーター遺伝子としてヒトフェリチン重鎖(FHC)遺伝子と赤色蛍光タンパク質(RFP)遺伝子を選択し、その両遺伝子が挿入されたプラスミドDNA(pCAG-FHC-RFP)を作製した。培養がん細胞にこのプラスミドDNAを導入したところ、蛍光タンパク質の発現を確認するとともに、FHCレポーター遺伝子発現によりT2強調MRIで低信号になることを観察した。次にヌードマウスの皮下移植腫瘍にエレクトロポレーションでpCAG-FHC-RFPを導入したところ、RFP遺伝子の発現をin vivo蛍光イメージングで、更にFHC遺伝子の発現をT2強調MRIで可視化することに成功した。この方法は、蛍光イメージングに関してはもちろんのこと、MRI撮像についても生体内の内在性鉄を利用するため、外部からの造影剤等の投与を必要としない。このことから、比較的安全にイメージングすることが可能で、エレクトロポレーションによるがん遺伝子治療にとって有用な方法と考えられる。我々の開発した方法が将来的にがん遺伝子治療を計画・評価するための分子イメージング法となる可能性が示唆された。, 第4回日本分子イメージング学会}, title = {フェリチンと赤色蛍光レポーター遺伝子を使った腫瘍内遺伝子発現のin vivo MR/蛍光イメージング}, year = {2009} }