@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062877, author = {寺東, 宏明 and 徳山, 由佳 and 渡, 裕美 and 田中, 瑠璃 and 中新井, 祐介 and 野原, 智紀 and 平山, 亮一 and 古澤, 佳也 and 井出, 博 and 平山 亮一 and 古澤 佳也}, month = {Nov}, note = {電離放射線の生物効果の特異性は、それが生じさせる特異的なDNA損傷構造に起因する。その候補の一つが、放射線のトラック構造に依拠した個々に生じる損傷の局在化、すなわちクラスターDNA損傷であり、孤立損傷と比し、その高い複製阻害能と修復抵抗性が、放射線生物効果に大きく寄与すると考えられる。このことは、クラスターDNA損傷の量的増加が、高LET放射線における生物効果の高さに関連しているのでは、という考え方を容易に連想させる。そのことを実験的に検証するため、我々は精製DNA分子およびChinese Hamster Ovary細胞をターゲットに、ガンマ線(gamma:0.2 keV/mm)、炭素イオン線(C:13 keV/mm)、硅素イオン線(Si:55 keV/mm)、鉄イオン線(Fe:200 keV/mm)照射を行い、クラスターDNA損傷発生数を比較定量した。その結果、精製DNA分子ならびに照射細胞の染色体DNA中におけるクラスターDNA損傷生成収率はLET増加に対し、逆相関することが分かった[gamma > C > Si > Fe](J. Radiat. Res., 49: 133-136, 2008)。一方で、同時に計測したコロニーフォーメーション法による照射細胞の生存率はLET依存性を示した[gamma < C < Si < Fe]。さらに、この現象が線質ではなく、LETそのものに起因することをバイナリフィルターを使ったLETの異なる炭素イオン線(13, 30, 50 keV/μm)、硅素イオン線(55, 90, 150 keV/μm)による照射実験で比較検討し、いずれの線質においても同様の結果を得た。以上の結果は、LET増加に伴う生物効果に対し、クラスターDNA損傷の量的要因が重要ではないことを示唆している。一方、既報の解析方法は、クラスターDNA損傷の微細構造を評価できないことから、すなわちその質的要因の生物効果への寄与については、ほとんど分かっていない。ここでは、その問題に対する我々の現在のアプローチを紹介しながら、クラスターDNA損傷の放射線生物効果表出の分子機構について議論したい。, 第51回日本放射線影響学会}, title = {放射線生物影響におけるクラスターDNA損傷の量的、質的効果の実験的解明へのアプローチ}, year = {2008} }