@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062870, author = {鎌田, 正 and 鎌田 正}, month = {Nov}, note = {放医研では、平成6年6月以来、炭素線を用いて様々ながんを安全かつ確実に治すための研究を行ってきた。その結果、平成15年10月には、厚生労働省の認可を得て高度先進医療「固形癌に対する重粒子線治療」として炭素線治療を行っている。また、一部のがんではより良い成績を目指して研究を現在も継続している。登録症例数は研究開始以来、年を追うごとに増加しており、平成20年8月までに重粒子線治療症例として登録された患者は4100名を超えるとともに年間登録患者数も600名を超えている。これまでの対象となったがんの大半は、従来の治療法では十分な治療効果が期待できないと判断されたものであったが、優れた抗腫瘍効果と安全性が確認されている。頭頸部に発生する癌では4週間16回分割の炭素線照射により、腺癌系および悪性黒色腫で良好な効果が得られている。種々の理由で手術ができない早期肺癌においては1日1回で照射を終了する治療の研究が行われている。肝癌でも現在では2日間の治療が標準的治療として行われている。前立腺癌では従来の外部からの放射線照射と比べるとほぼ半分の4週間という短期間の炭素線照射で良好な治療成績が明らかとなっている。その他、骨軟部腫瘍や直腸がんの手術後の骨盤付近の再発病巣に対しても4週間の炭素線治療で良好な成績が得られている。副作用については一部の症例で線量増加に伴う副作用も観察された。その原因について詳細に検討し、安全な線量や照射範囲を決定するなど照射方法を改善した結果、最近では同様の副作用はほとんど認められなくなっている。すなわち、炭素線治療により従来の治療では治すことができなかったがんを治すことが可能となるとともに、同じ治せるにしてもより短期間に安全に行うことが可能となった。これまでの成果をもとに放医研では、その普及に関する研究開発を行うとともに、より良好な治療結果を目指して研究を続ける予定である。, 日本放射線影響学会第51回大会}, title = {重粒子線治療の現状と将来展望}, year = {2008} }