@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062865, author = {今岡, 達彦 and 西村, まゆみ and 飯塚, 大輔 and 柿沼, 志津子 and 島田, 義也 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 飯塚 大輔 and 柿沼 志津子 and 島田 義也}, month = {Nov}, note = {重粒子線がん治療の進展による患者の長期生存に伴い、今後は晩期障害、とりわけ二次がんリスクの顕在化が懸念される。現在、重粒子線の二次がんリスクに関する知見は十分でない。また重粒子線のがん誘発機序も、明確には理解されていない。我々は、放射線発がんリスクの高い臓器である乳腺に着目して、動物実験により放医研HIMACの炭素イオン線のがん誘発効果の解析および腫瘍の遺伝子異常の探索を行った。初めに4系統のラットに0.5〜2Gyの炭素イオン線(SOBPビーム)を照射し、1年間観察したところ、Sprague-Dawley系統のみで有意な乳がん誘発が観察された。そこでSprague-Dawleyラットに0.05〜2Gyの炭素イオン線あるいは0.5〜2Gyの137Csγ線を照射し、同様に観察して線量効果関係を解析した。すると炭素イオン線照射後の乳がん発症率の曲線は上に凸であり、γ線では直線的であったため、RBEは0.05〜1Gyの範囲で線量依存的に約10〜2の値をとった。炭素イオン線を照射された群では乳がんの肺転移が有意に多く見られた。原発腫瘍の約80%がエストロゲン受容体陽性であり、がん遺伝子H-rasおよびがん抑制遺伝子Tp53の典型的な点突然変異は見られなかった。炭素イオン線およびγ線照射後に発生した乳がんについて、マイクロアレイを用いて遺伝子発現およびゲノムコピー数の異常を探索したが、両者の間に顕著な違いは見られなかった。一方、同ラットに1Gyの炭素イオン線(monoビーム)を照射した実験では、有意な乳がん誘発効果が観察されなかった。これらの結果から炭素イオン線のラット乳がん誘発効果について、遺伝的背景への依存性があること、SOBPビームはmonoビームより強いこと、誘発される腫瘍には肺への転移性以外には遺伝子レベルにおけるγ線誘発腫瘍との顕著な違いが見出されないことが示唆された。, 日本放射線影響学会第51回大会}, title = {重粒子線のラット乳がん誘発作用}, year = {2008} }