@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062574, author = {柿沼, 志津子 and 甘崎, 佳子 and 山内, 一己 and 高畠, 貴志 and 古渡, 礼恵 and 今岡, 達彦 and 西村, まゆみ and 島田, 義也 and 柿沼 志津子 and 甘崎 佳子 and 山内 一己 and 高畠 貴志 and 古渡 礼恵 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 島田 義也}, month = {Jun}, note = {【目的】マウス胸腺リンパ腫は、放射線や化学物質によって誘発されるT細胞白血病であり、ヒトAcute Lymphoblastic Leukemia (T-ALL) の良いモデルである。原因遺伝子のIkarosとNotch1の異常は50%以上のリンパ腫に観察され、「がんは分化異常の病気である」という説を支持する。T-ALLの原因は、放射線の他、たばこ、遺伝要因、免疫抑制などが知られているが、多くは不明である。ヒトの発がんを考えるとき、ヒトは常に複数の発がん要因に曝されており、発がんは複数の要因の複合暴露の結果と考えるべきである。本研究では、X線とエチルニトロソウレア(ENU)との複合曝露によって誘発したマウス胸腺リンパ腫について、複合の形式とIkarosの異常パターンの差について明らかにすることを目的とした。 【方法・結果】B6C3F1雌マウスに、4週齢からX線(0.2, 0.4, 0.8, 1.0Gy)を1週間間隔で4回全身照射し、続いて8週齢からENU(50, 100, 200ppm)を飲料水として4週間投与してリンパ腫を誘発し、リンパ腫の発生率とIkarosの変異を解析した。その結果、?リンパ腫の発生率は、X線単独照射では0.4Gy、ENU投与では50ppmに閾値を示し線(用)量依存的に増加した。?複合曝露では、200ppmのENUによるリンパ腫の発生は、閾値線量以上のX線の前照射で相乗的に増加し、閾値線量以下では拮抗的に減少し複合暴露の結果はX線の線量に大きく依存した。?発生したリンパ腫におけるIkarosの変異は、複合曝露誘発リンパ腫では、ヘテロ接合性の欠失(LOH)を伴わない点突然変異がほとんどで、ENU誘発リンパ腫での結果と同様であった。X線誘発リンパ腫に特徴的なLOHを高頻度に伴う点突然変異や発現無しのタイプ、およびスプライシング異常によるドミナントネガティブタイプは、認められなかった。 【結論・考察】以上の結果から、X線照射後ENU投与による複合曝露では、複合の形式は単なる「足し算」ではなく、X線の線量に依存して「かけ算」にも「引き算」にもなることが明らかとなった。また、LOHを伴わない(即ち野生型のIkarosが存在する)リンパ腫のIkarosの変異解析から、リンパ腫発生においてドミナントネガティブ作用を持つ変異の特徴について議論する。, 第18回学術研究集会}, title = {放射線と化学物質の複合曝露によるマウス胸腺リンパ腫の発生とIkarosの変異解析}, year = {2008} }