@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062408, author = {渡部, 輝久 and 渡部 輝久}, month = {Dec}, note = {海産生物の放射線影響評価にあたっては、まず対象とする海域の生態学的諸条件、とくに生態系の生物多様性を十分に考慮に入れた一組の標準生物(Reference Organism)を選択し、それらについて線量を推定する手順を踏むことになる。この線量推定においては生息環境から海産生物への放射性核種の移行の定量化が必要となるが、この手法はヒトの被ばく線量評価において用いられる手法と異なるものではない。しかし、後者の場合はヒトによって食品として消費される有用水産生物が専らの対象であるのに対し前者では生態系を構成するより広範な生物種を考慮する必要性が生じてくる。放射性核種の生物への移行計算で生物濃縮現象を表現する濃縮係数(CF)は最も重要なパラメータの一つである。既にこれに関しては多くのデータベースがあり、また近年国際原子力機関(IAEA)からも新たな知見を網羅した改訂版が刊行されている。これらのデータは主にヒトの消費に関わる海産生物を対象とし、可食部位を専らとするものである。多くの放射性核種は海産生物可食部のみならず内臓等非可食部位に、時に高度に蓄積されることがある。さらにある生物種はある放射性核種を特異的に濃縮する場合もある。このような場合には既存のデータの適用は海産生物の線量を過小に評価する結果にもなり得る。海産生物の放射線影響評価の枠組みを構築するためにはより広範な生物種に関してまた体内での分布に関する詳細なデータの精査・収集することが必要である。, 放射線の環境影響}, title = {海産生物への移行と分布}, year = {2007} }