@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062167, author = {今岡, 達彦 and 石川, 顕一 and 山下, 聡 and 西村, まゆみ and 飯塚, 大輔 and 牛島, 俊和 and 今井, 高志 and 島田, 義也 and 今岡 達彦 and 石川 顕一 and 西村 まゆみ and 飯塚 大輔 and 今井 高志 and 島田 義也}, month = {Jul}, note = {【目的】 ヒトのがんリスクの多くは環境要因に由来すると考えられている。環境中の発がん要因は無数に存在するが、そのリスク評価および規制は個別の物質ごとに行われ、それらは互いに相加的に作用すると仮定されている。一方、放射線は医療や工業の分野で広く使用されているが、そのがんリスク評価もまた、他の因子との複合影響が相加的であるとの仮定のもとに行われている。我々は過去に、ラット乳腺腫瘍モデルを用いて、放射線とメチルニトロソ尿素(MNU)の複合曝露実験を報告した。その結果は、複合曝露による発がん機序が予想より複雑であることを示唆していた(Int J Cancer 115:187-193)。今回は発現マイクロアレイを用いて行った発がん機序の解析結果を報告する。 【方法】  7週齢Sprague-Dawley雌ラット(n=18〜21)にガンマ線1Gy、MNU 40mg/kg腹腔内投与、あるいは両者の複合処理を行い、23.5%コーン油含有精製飼料にて50週齢まで、定期的に触診を行いながら飼育した。腫瘍の触知された個体より病巣を摘出し、一部を病理検査に使用した。癌と診断されたものについては、腫瘍の残りからDNAおよびRNAを抽出し、制限酵素断片長にもとづくH-ras遺伝子変異解析およびAffymetrix社マイクロアレイによる遺伝子発現解析を行った。 【結果】 放射線により誘発された腫瘍はH-ras変異を有さなかったが、MNU誘発腫瘍の54%には同変異が見られた。複合曝露による腫瘍の変異陽性率は78%であり、前二者より有意に高かった。次に、複合曝露によりH-ras変異を有する腫瘍が増加する機序を探るため、マイクロアレイの結果を変異の有無にしたがって誘発要因間で比較した。するとH-ras変異の有無に関わらず、複合曝露による腫瘍には各要因の単独曝露では見られない特徴的な遺伝子発現が存在した。それらの遺伝子の中には機能的に乳癌発症への関与が推定されるものが複数存在し、その種類はH-ras変異の有無によって大きく異なっていた。特に、乳癌細胞の浸潤能・遊走性に関わる遺伝子であるSgkの発現がH-ras変異と関連していた。 【結論】 放射線とMNUが複合的にラットに曝露されると、単独曝露の場合とは異なるがん関連遺伝子の活性化を経て、乳腺腫瘍が形成されることが示唆された。, 第17回乳癌基礎研究会}, title = {発癌剤の複合曝露によって誘発されるラット乳癌の発現マイクロアレイ解析}, year = {2007} }